絶望的な展開を覆した強襲劇、充実一途をたどる準オープン入り

横一線の綺麗なスタートから、前半は好位３、４番手のインでじっくりと脚を溜める競馬。直線入口で身動きが取れないポケットに押し込まれ極めて窮屈な格好となったものの、最後の最後で進路を見いだすと瞬く間に反応を示し、直線残り１００ｍだけで力強く抜け出して格の違いを見せつけた。夏場の疲れを癒すべくいったんリフレッシュ放牧を挟んだ上で、得意とする福島コースに狙いを定めた森一誠調教師の巧みな采配、加えて充実一途をたどるルージュアズライトの能力とセンスの高さも相まって、本来であれば絶望的なピンチを鮮やかに克服。阪神ジュベナイルフィリーズ３着の実績を誇る母レッドセシリアが５歳時にユートピアステークスを制したのと同じ１１月２２日に期せずして特別勝ちを収め、準オープンクラスへの昇級を果たしてくれた。今年、牝馬クラシック二冠を達成した新進気鋭トレーナーと二人三脚で更なる高みへ。深青に光り輝く美しい馬体が、今まさに最盛期を迎えようとしている。

ルージュアズライト
父：リオンディーズ　母：レッドセシリア　母父：ハーツクライ　美浦・森一誠厩舎
2025.11.22　福島１０Ｒ 福島放送賞　ダ1150ｍ　荻野極騎手