2026.06.16
スポニチアネックス
オジュウチョウサン殿堂入り! 障害馬では85年グランドマーチス以来2頭目 今夏には産駒がデビュー
JRAは15日、26年度の顕彰馬選定の結果を発表した。記者投票によりJ・G1・9勝のオジュウチョウサンが136票(得票率86・6%)を得て、昨年のイクイノックスに続く39頭目の殿堂入り。障害競走をメインに活躍した馬としては85年グランドマーチス以来2頭目の選出となった。また、元調教師の国枝栄氏(71)、元騎手の蛯名正義師(57)が顕彰者に選定されたことを併せて発表した。
希代のジャンパー・オジュウチョウサンが3度目のジャンプで高いハードルを飛び越えた。23年アーモンドアイ、24年キングカメハメハ、コントレイル、25年イクイノックスに続く39頭目の顕彰馬誕生。選定初年度の24年は得票率58・0%、25年は「投票者数の4分の3以上」にわずか2票足りずに殿堂入りを逃した。3年目の今年は157票中136票(同86・6%)の支持を集め、レジェンドホースの仲間入りを果たした。
時に苛烈な気性と向き合いながら、11歳まで過酷な障害戦を戦い抜いた同馬。管理した和田正師は「障害馬として圧倒的な成績を残しましたオジュウチョウサンが、このたび、顕彰馬に選出されましたことは、現役時代に携わらせていただきました者の一員として、とても喜ばしく思います。障害界の宝と言える馬をお預かりする重圧の中で、石神ジョッキーと担当厩務員、調教助手をはじめ、厩舎の全員で全力で調教に当たった日々が記憶によみがえってきます」と喜びを伝えた。
障害重賞15勝、11歳でのJRA重賞V、そして史上最多5度のJRA賞最優秀障害馬受賞。18年には有馬記念にも出走(9着)し、無尽蔵のスタミナで多くのファンの心をつかんだ。現在は北海道日高町のYogiboヴェルサイユリゾートファームで種牡馬となっているオジュウ。生まれ故郷の日高地方で余生を過ごしている。馬主の株式会社チョウサン長山尚義代表は「現在は種牡馬として新たな道を歩んでおり、この夏には産駒たちがデビューを迎えます。オジュウチョウサンがつないだ夢が次の世代へ受け継がれ新たな歴史を刻んでくれることを楽しみにしています」と新たな夢を未来に託す。数々の伝説を残したオジュウの英雄譚(たん)に、新たな一ページが加えられた。
◇オジュウチョウサン 父ステイゴールド 母シャドウシルエット(母の父シンボリクリスエス)牡15歳 11年4月3日生まれ 現役時代は美浦・和田正厩舎所属 馬主・チョウサン 生産者・北海道平取町の坂東牧場 戦績40戦20勝(うち障害32戦18勝) 総獲得賞金9億4137万7000円。障害重賞15勝(うちJ・G1・9勝)。馬名の「オジュウ」はオーナーの子息が幼少時に自分のことを「おじゅう(俺)」と発音していたことに由来。
▽顕彰馬制度とは 中央競馬の発展に多大な貢献があった馬の功績を称えて表彰する制度で「競馬の殿堂」とも呼ばれる。グレード制導入の84年に日本中央競馬会30周年記念事業として制度が発足。99年までは顕彰馬選考委員会の審議で、00年以降は報道関係者の投票で決まる。記名投票(最大4頭)で投票者数(今年は157人)の4分の3(同118票)以上の得票で選定。選定対象馬は04年4月1日~25年3月31日に競走馬登録を抹消した馬。顕彰馬のブロンズ像は東京競馬場内の競馬博物館に展示される。
≪石神元騎手「あいつには本当に頭が上がらない」≫主戦を務めた石神深一元騎手(44)は「選ばれなければいけない馬。正直、ホッとしています。障害馬でも顕彰馬になれるんだという夢を与えてくれたと思う。僕の人生を変えてくれた馬。あいつには本当に頭が上がらないです」と喜びのコメント。実に27戦を共に戦い抜き、16~20年の中山GJで史上初の同一重賞5連覇の偉業を達成。「あんなに乗っててプレッシャーのかかる馬はいなかったけど、あいつとの日々はめちゃくちゃ楽しかったです」。現在は柄崎厩舎で調教助手を務める。「オジュウの子を育成したい。それが新たな夢」と産駒との出合いを心待ちにしていた。