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2026.06.08

スポニチアネックス

【安田記念】57歳武豊さすがの大仕事!シックスペンス 6度目G1挑戦で悲願V「凄くうれしい」

 東京の5週連続G1を締めくくったのはレジェンド・武豊(57)だった。春の最強マイラー決定戦「第76回安田記念」は7日、東京競馬場で行われ、初めてブリンカーを着用した8番人気シックスペンスが6度目のJRA・G1挑戦で初勝利。3月3日に定年解散した国枝栄厩舎からの転厩2戦目で悲願を達成した。田中博康師(40)は管理馬初出走初勝利。2着は逃げたワールズエンド、中団から伸びたガイアフォースで同着。安田記念では79年以来47年ぶり2度目、JRA・G1においては24年ジャパンC以来の2着同着となった。

<安田記念>レースを制したシックスペンス(中央)(撮影・郡司 修)

 やはり競馬は武豊だ。伏兵シックスペンスの激走後でも、レジェンドが口を開けばスタンドが沸く。09年ウオッカ以来の安田記念4勝目、歴代最多のJRA・G1・85勝目。馬券を外したファンさえも笑顔にさせるのがレジェンドたるゆえんだ。「急きょ決まった騎乗でいい仕事ができた。凄くうれしい。当初予定した馬が回避して、日曜は休みかなと思っていたので」と何度も喜びを口にした。

 初コンビの相棒でもイメージは固まっていた。「凄く切れるというよりはしぶとい印象だった」と武豊。ゲートが開くと迷わず逃げ馬の直後に導いた。直線を向くまでは100点の形。あとは馬の地力を信じるのみ。だが、目標のワールズエンドがしぶとく粘り、外からは1番人気ガイアフォースが猛追する。祈るように手綱を押したゴール前。わずか首差のリードを守り抜いた。鞍上は8番人気以下の馬でG1初勝利。レース後は「1完歩の勝負だったので最後まで分からなかった。またがった時にいい馬体をしているなと思ったし、よく頑張ってくれた」と激走を称えた。

 これが芝G1初制覇となった気鋭の田中博師にとっても特別な1勝。武豊は自身が競馬の道に足を踏み入れるきっかけで、フランス修業の背中を押してくれた人物でもあった。「本当にしょっちゅう食事に連れて行っていただき、いろいろなありがたいお話をしてもらった。自分にとって、とても影響力のある方」。武豊が騎乗予定だったアドマイヤズームが回避を発表した翌日の3日、オーナーサイドに起用を直談判。「レースプランも説明しながら“豊さんで行きたいです”と直訴しました。こういう大一番で豊さんと勝てたのが本当にうれしい」。騎手時代の“恩師”に最高の形で報いることがかなった。

 シックスペンスは体質の弱さも抱えるだけに、今後のプランについては白紙。それでも武豊は「(自身と13年ダービーを制した)キズナの子で勝てたのがうれしい(同産駒でG1初制覇)。まだまだ活躍できる。シックスペンスと一緒に頑張っていきたい」とさらなる活躍に意気込んだ。57歳2カ月24日、横山典弘(56歳3カ月4日)が持つJRA・G1最年長勝利記録の更新が伝えられるとスタンドからは歓声。それを受けての「来週(宝塚記念のメイショウタバル)さらに更新したいですね」の宣言には割れんばかりの大歓声が沸き起こった。武豊が元気なだけで日本の競馬は盛り上がる。

 ◇シックスペンス 父キズナ 母フィンレイズラッキーチャーム(母の父トワーリングキャンディ) 21年4月17日生まれ 牡5歳 美浦・田中博厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績13戦6勝(重賞4勝目) 総獲得賞金4億2069万7000円 馬名の由来はイギリス旧硬貨の名。幸運をもたらすお守り。母名より連想。