2025.12.25

スポニチアネックス

年度代表馬が懸かる大みそかの桐花賞に注目

 【地方からの風】17日に岩手県競馬組合から岩手版グランプリ「第49回桐花賞」(31日、水沢2000メートル)の出走馬ファン投票の結果および出走申し込み馬15頭(フルゲート12頭)が発表された。

 1位は今年、青藍賞を含む岩手重賞3Vのヒロシクン。2位だった昨年の約3倍の票数(779→2296)を獲得した。1番人気の昨年は最初のコーナーでハナを譲ったが、ゴール前で失速して4着に終わった。出走予定だったトウケイニセイ記念が走路状況の悪化で取りやめとなったが、佐藤雅師は「全く問題ない。ここは仕切り直しの一戦。無事に開催してもらって何とかファンの期待に応えたい」と昨年のリベンジを誓う。

 続くリケアカプチーノも東北優駿など今年重賞3勝を挙げた。6月に同舞台の重賞・一條記念みちのく大賞典でヒロシクンに競り勝っている。2位という投票結果に菅原勲師は「こんなもんだろうね。(ヒロシクンを)負かしているけどその後がね。ここも展開ひとつで勝ち負けが決まると思う」。勝てば年度代表馬が確定する一戦だけに、チャンスをうかがう。4位のサクラトップキッドは前走の北上川大賞典で今年初白星。前記のリケアカプチーノ相手に逃げ切りと価値は高い。逃げたいヒロシクンが存在する今回はどんなレースをするか注目される。残りの出走申し込み馬で今年、重賞を勝っているのは現在補欠のユウユウコラソンのみ。そんな中で注目なのは昨年の当レースを制したライアンと、記者推薦で出走を確定させたカナオールウェイズ。前者は得意の道悪となれば面白く、後者は下級条件だが岩手ダートで3戦3勝と底を見せていないのが魅力だ。27日ホープフルS、28日有馬記念、29日東京大賞典と続くG1レースに注目が集まる競馬界だが、年度代表馬が懸かる大みそかの岩手重賞からも目が離せない。(田中 辰幸)