2025.10.19
スポニチアネックス
【英チャンピオンS】カランダガン快勝 気になる次走は?グラファール師「ジャパンCを考えていたけど…」
英国競馬の秋のビッグイベント、ブリティッシュチャンピオンズデーが18日、ロンドン近郊のアスコット競馬場で開催され、11頭立ての6R・英チャンピオンS(G1、芝1990メートル、良馬場)は2番人気カランダガン(セン4=仏F・グラファール、父グレンイーグルス)が制した。

道中じっくり構えると直線、馬場の真ん中に進路を取ってエンジン全開!人気を分け合った2着オンブズマンの外差しを封じ、2馬身1/4差でゴールを駆け抜けた。勝ち時計は2分3秒19で、夏のサンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSに続き、G1・3連勝。バルザローナは「序盤は後方からになったけど道中リズム良く運んで、いい手応え。最後はオンブズマンが迫ってくるのを感じたけど、それ以上の脚を使ってくれた。この勝利にふさわしい、凄くいい馬なんだ」と相棒を称えた。
アガ・カーンスタッドとグラファール厩舎の組み合わせは今年、ザリガナで仏1000ギニー、カンデラリで仏ヴィコンテスヴィジエ賞、シバヤンで独オイロパ賞とG1をものにし、今月5日にダリズが凱旋門賞を制したのもホットな話題。宗教家、実業家で競走馬のオーナーブリーダーとして一時代を築き、2月4日に死去したアガ・カーン4世殿下にささげる勝利になった。
グラファール師は「カランダガンは素晴らしい馬。フレッシュな状態をキープするよう心がけた。彼はこのコースが大好きで直線、加速するシーンはとても美しかった。真のスターですよ。成長し、強くなっている」と笑みを浮かべた。
ジャパンC(11月30日、東京芝2400メートル)に予備登録済みで気になる今後のプランについては「次走はまだ分からない。ジャパンCを考えていたけど勝つのが難しいレースなのでザラ王女(アガ・カーン4世殿下の息女)と話し合って意向を聞いてみる」と話すにとどめた。
ザラ王女は「カランダガンは非常に優秀な馬で今まさに本格化しつつあります。ジョッキーが言うには一度スペースを確保すれば、きっちり伸びてくれる。常にリスクは付き物なので無理のない範囲でレースを続けていけたら。慎重に臨むつもりですが、彼は国際舞台に出られる力を持っています」と愛馬をねぎらい、さらなる活躍に期待を寄せた。
昨夏の英インターナショナルS以降、英チャンピオンS、今年初戦のドバイシーマクラシック、コロネーションCとG1・4戦で2着が続いたがグラファール師が言うように力をつけ、勝ち切れるようになった。最新の世界ランクで単独首位のオンブズマンを退け、芝10~12F路線のトップホースとして出世ロードを歩んでいく。