2025.10.14

スポニチアネックス

【秋華賞】紫苑Sで3着好走 ダノンフェアレディ、高レベルの瞬発力

 過去10年の傾向から5項目、各20点満点のポイント制で勝ち馬を導き出す「G1データ王」。牝馬3冠最終戦「第30回秋華賞」(19日、京都)で推奨するのはダノンフェアレディだ。昨年の当欄は優勝馬チェルヴィニアに◎で的中。今年も信頼度抜群のスポニチデータ班に乗るしかない!

秋華賞出走馬採点表

【ステップ】

 オークスからの直行組が【6・1・3・16】、勝率23・1%と圧倒的な成績を残す。16、17年はオークスから直行した馬が不在で、その2回を除いた8回中6回で同組が勝っていることになる。文句なしの20点を進呈だ。次点は3勝を挙げる紫苑S組で、前述の16、17年にヴィブロス、ディアドラが勝利。これを15点とする。中京記念Vから挑むマピュースは過去に例がなく10点。距離延長で挑むローズS組は最多56頭が出走しながら、わずか1勝で5点にとどめる。その他は0点。

【距離実績】

 勝ち馬10頭中8頭に芝2000メートル以上でのV実績。当てはまらなかった19年クロノジェネシス、21年アカイトリノムスメは東京芝2400メートルのオークスで3、2着に好走していた。京都内回りでかなりタフな展開となる年もある秋華賞。オークスに続き、スタミナが高いレベルで求められる。芝2000メートル以上での勝ち鞍か、同条件での重賞3着以内があれば満点20点。馬券圏内を確保していれば10点。出走歴があれば5点。未経験は0点としたい。

【前走着順】

 牡馬より牝馬の方が調子を崩すと立て直すのが難しいと言われるが、秋華賞もその傾向が強い。前走1着馬が【6・3・5・39】、同2着馬が【3・0・2・18】で計9勝をマーク。好調馬がそのまま本番でも結果を残している。勝率10%以上を誇るこの2組を満点20点とする。同3着馬はオークス3着から挑んだクロノジェネシスが勝っており【1・4・1・15】で15点。前走4、5着馬は辛うじて連対があり10点とする。前走6着以下から連対を確保した馬はおらず0点としたい。

【キャリア】

 ここまでに6戦を戦ってきた馬が【4・5・4・26】で勝利数トップ、連対率23・1%も首位だ。デビューから賞金を重ね、春の戦いを経て、ここが7戦目。馬の消耗を抑えつつ経験値を積む最もいいバランスなのだろう。これが20点。次点は同5戦の【3・1・1・21】で15点とする。出走数は9頭と少ないが、素質だけでここまでたどり着いたキャリア4戦馬も2連対。10点とする。一方、キャリア7戦以上になるとガクッと成績が落ちる。計80頭が出走してわずか1勝なら5点しか与えられない。同3戦馬は【0・0・0・2】で0点。

【脚質】

 前有利なイメージもある京都内回りコースだが、秋華賞は差し馬が優勢で切れ味が求められる。上がり3Fを順位別に見ると

 1位【3・4・3・1】

 2位【4・2・0・7】

 3位【1・1・3・5】

 4位以下は大きく成績を落としている。これまでに上がり3F1位を3回以上マークした馬は満点20点。2回は15点。1回は10点。記録した経験のない馬は0点とする。

【結論】

 出走ボーダーが高くハイレベルの前評判通り、データ採点も激戦となった。最高の85点を獲得したのはダノンフェアレディだ。有力ステップ紫苑Sで3着に好走し、重賞級のスタミナをアピール。メンバー最速の上がり3Fを3度計時しているが、特筆すべきはうち2回を「4角2番手以内」から発揮したこと。自分のリズムで進めば、高レベルの瞬発力を繰り出せる。馬体の成長も著しく、ラスト1冠を狙える好素材だ。(データ班)