2025.07.01

スポニチアネックス

【北九州記念】アブキールベイ3歳牝馬連覇へ!

 過去10年の傾向から勝ち馬を探る「up to データ」。今週はサマースプリントシリーズ第2戦「第60回北九州記念」を分析しよう。23年までは8月下旬に行われていたが、昨年から開催時期が早まった。一筋縄ではいかない難解なハンデ戦で波乱決着が続く。データから勝ち馬に迫る!!

アブキールベイ

 《荒れモード》1番人気は過去10年で2着が4回あるのみで未勝利。08年のスリープレスナイトを最後に16連敗中なのだ。逆に5番人気以下の伏兵が7勝。22年には16番人気ボンボヤージが勝つなど、2桁人気が5頭も馬券に絡んでいる。ハンデ戦の常ではあるが、どんな人気薄でも警戒が必要だ。

 《年齢》4歳が【3・2・4・19】の成績で勝率10・7%、連対率17・9%はともに年齢別でトップ。【2・1・2・17】の3歳が勝率9・1%で続く。6歳も【3・1・3・37】と奮闘しているが、これが7歳以上になると【1・0・0・30】と信頼度は大幅にダウン。春雷S勝ちで有力視されるヨシノイースターや鞍馬S2着キタノエクスプレスは7歳、パラダイスSを制したカリボールも9歳で割り引きが必要だろう。

 《夏は牝馬》牝馬は【6・5・7・55】の成績。勝率は8・2%で牡・セン馬(4・0%)を圧倒している。特に19年以降は6回中4回でV。19年は1~3着を占め、施行時期が繰り上げられた昨年も3番人気の3歳牝馬ピューロマジックが勝ち、3着には16番人気の牝馬モズメイメイが食い込んだ。早々と梅雨明けし今週末も猛暑が予想される。“夏に強い牝馬”の格言が今年も生きそうだ。

 《脚質》23年ジャスパークローネ(5番人気)→24年ピューロマジック(3番人気)と逃げた馬が連勝中。過去10年の勝ち馬の4角ポジションは5番手以内が6頭。逆に4角10番手以下から馬券に絡んだ馬は4頭のみ。今年は開幕2週目でもあり、圧倒的に前有利になるはず。後方一気は厳しそうだ。

 《結論》V候補は3歳牝馬アブキールベイだ。快勝した葵Sは15番人気の低評価だったが、道中6番手から堂々たるレースぶり。無理なく先行集団につけられる脚質は大きな武器になる。何より3歳牝馬ゆえ、ハンデの恩恵もありがたい。昨年のピューロマジックに続く3歳牝馬の連覇に期待したい。穴っぽいところでは韋駄天Sで見せ場をつくったシロン、連闘に踏み切ればヤマニンアンフィルの6歳牝馬2頭が面白い。