【園田競馬　兵庫大賞典】イグナイター　厳しいマークを振り切って重賞9勝目　“コール”も飛び出す

　園田競馬の「第61回兵庫大賞典」が行われ、笹川翼騎乗のイグナイター（牡7＝新子雅）が単勝1.1倍の断然の1番人気に応えて優勝した。重賞は9勝目。2着にドンカポノ、3着はエコロクラージュだった。

　イグナイターコールが湧き起こった。園田競馬場ではなかなか見られない光景。それだけファンが待ち望んだ瞬間だった。

　スタートを五分に決めて主導権。だが、ライバルも楽に競馬をさせてはくれない。エコロクラージュが楽には行かせまいとピタリとマークする。オマツリオトコも早めに迫ってプレッシャーをかけてきた。

　4角手前で笹川のムチが入る。直線を向く。ジリジリと前に出た。エコロクラージュが根負けしたように下がった。ラストに懸けたドンカポノも迫ったが、イグナイターが振り切った。

　「園田の皆さん、やりました。着差はあまりなかったですが、馬がよく頑張ってくれました。勝てたことにホッとしています」。笹川はホッとした表情を見せた。新子師は「ヒヤッとしましたが最後は馬の力です」と管理馬を称えた。

　次走は「オーナーと相談しながら考えていきます」と指揮官。負けられない一戦をきっちりとものにした。これからも地方のエースとして引っ張っていくはずだ。