2025.05.05

多くの課題を完璧にクリア、オークスの最終切符を獲得

枠内でガタついたものの、スタートは良好。そのまま無理に抑えることなく2番手でしっかりと折り合いをつけ、抜群の手応えを残しつつ直線を迎えると、残り400mを切ってエンジン全開。ゴール前で迫り来る後続の追撃を見事に振りきり、3歳牝馬の最高峰「オークス」への挑戦権を獲得した。前走のチューリップ賞では直線で進路がなくなりブレーキを踏むロスがあり、惜しくも桜花賞出走は夢で終わってしまったルージュソリテールだが、今回は母レッドオルガが重賞で好走をみせた東京コースに替わり、その鬱憤を晴らすかのようなパフォーマンスで快勝してみせた。まだまだ経験が浅く成長途上の段階にある本馬にとって、関東圏への輸送や馬体重の維持、距離延長や折り合い面など、立ちはだかる壁は決して低くなかった。そんな中でも多くの課題をまとめて乗り越え、大事な一戦をきっちりとモノにできたのは素材の良さに他ならない。古馬になって重賞戦線を歩んだ賢母よりも、ひと足早くG1の大舞台へ。夢が現実になるその瞬間に向けて、未来はもう動き始めている。

ルージュソリテール
父:ロードカナロア 母:レッドオルガ 母父:ディープインパクト 栗東・藤原英昭厩舎
2025.05.03 東京10R スイートピーステークス 芝1800m 横山武史騎手