2026.07.16
スポニチアネックス
【小倉記念】ジョバンニ 坂路軽快ラスト1F12秒4 香港遠征帰りから立て直し“本調子”
夏コクのラストを締めくくるサマー2000シリーズ第3弾「第62回小倉記念」の最終追いが15日、栗東トレセンと小倉競馬場で行われた。主役の4歳ジョバンニは坂路で単走。久々を感じさせない走りで出来の良さをアピールした。香港に遠征した4月クイーンエリザベス2世C5着から継続騎乗となるオーストラリア拠点の名手ジェイソン・コレット(35)が重賞初制覇に導く。「第58回函館2歳S」はロンドンガーズが北村友を背に函館芝コースでラスト1F11秒4と抜群の伸び。新馬戦から連勝でタイトルを狙う。
開門直後の坂路で、強い4歳世代の実力馬ジョバンニは泉谷(レースはコレット)を背に単走追い。いつものパターンで序盤はゆったりした入り。中盤から徐々にギアを上げ、しまい重視に徹する。柔らかい身のこなしで馬場の真ん中を駆け上がると、4F54秒9~1F12秒4を馬なりで刻んだ。鞍上は「道中の雰囲気は良くて、いいコンタクトが取れました。前に(2週前追いで)乗った時より動けるようになっているし、気持ちが入っている中で制御も利いている。心身のバランスがいい」と好感触を口にした。
香港遠征の前走クイーンエリザベス2世Cは当初、搭乗予定だった飛行機の機材トラブルで渡航が1日順延。現地入り後も環境に慣れるまで時間がかかった。レース3日前までカイ食いが悪く、その影響で馬体重はキャリア最低の470キロ(前走比12キロ減)。大久保助手は「初めての海外で調整の難しさを痛感した」と振り返る。それでも道中2番手から積極的なレース運びで5着。地力は示した。「やりたい競馬はできた。内容や結果は合格点。今回の遠征がいい経験になったはず」と前向きに捉える。
帰国後は京都府の宇治田原優駿ステーブルで疲れを取り、思惑通りに馬体は回復。見た目にも厚みが増した。「海外帰りで体の部分が心配だったけど、いい意味でいつも通り。欲を言うと、もう少し付くべきところに筋肉が付いてほしいが、以前より精神面は良くなった。高いレベルで安定している」と胸を張った。
鞍上のコレットはJRA短期免許を取得し、4日から日本で騎乗しているニュージーランド出身の名手。拠点としているオーストラリアで、これまで積み重ねた勝利数は通算1300勝を超える。5日の小倉8Rでは同じ杉山晴厩舎のサトノアイボリーでJRA初勝利を飾った。香港からコンビ継続のパートナーは1週前追いのCWコースでコンタクトを取り、6F82秒4~1F11秒5と感触をつかんでいる。
初陣Vを飾った24年7月新馬戦以来の小倉。これまで中山G1で24年ホープフルS2着、昨年の皐月賞4着と健闘しており、自慢の器用さは小回りでこそ生きる。大久保助手は「ハンデ58キロも想定していたので、57・5キロはいいし、広いコースより小回りの方が合う」と舞台を歓迎した。本調子を取り戻した善戦マンが悲願の初タイトルを狙う。
≪絶好調杉山晴師 6年ぶりV狙う≫ジョバンニを管理する杉山晴師は23年55勝、25年61勝で2度JRAリーディングトレーナーに輝いている。今年も年明けからコンスタントに勝ち星を重ね、日経新春杯(ゲルチュタール)、皐月賞&ダービー(ロブチェン)、しらさぎS(エルトンバローズ)の重賞4勝を含む35勝をマーク。2位・矢作師に8勝差でリーディング首位を快走している。20年に10番人気で激戦を制したアールスター以来、6年ぶりの小倉記念Vへ。厩舎のいい流れに乗ってジョバンニが2度目の小倉に乗り込む。