2026.06.29
スポニチアネックス
【函館記念】ファウストラーゼン導いた!小林美駒、JRA女性騎手4人目の重賞V「感謝したいです」
函館の名物ハンデ重賞「第62回函館記念」が28日、函館競馬場で行われた。10番人気ファウストラーゼンが3角から捲り一気V。デビュー4年目の小林美駒(21)は重賞初制覇。JRA女性騎手4人目の重賞Vを飾った。また、同馬を管理する須貝厩舎は昨年のヴェローチェエラに続く連覇となった。
小林美がJRA女性騎手として歴史に名を刻んだ。初コンビのファウストラーゼンをエスコートし、捲り一気で重賞初制覇を飾った。序盤はゆったり後方から。相棒のリズムを守った。3角に入ると外からグイグイ進出。4角2番手まで浮上すると、あとは得意のスタミナ勝負に持ち込んだ。ゴール前で逃げ粘るケイアイセナを競り落としてフィニッシュ。5戦連続2桁着順に沈んでいた相棒を、約1年3カ月ぶりの勝利に導いた。
「最近は競馬に気持ちが前向きではなかったですが、北海道に来て気持ち良く過ごせていると聞いていた。気持ちを大事に乗ろうと思った」と振り返った。
反省が入り交じった重賞初Vだった。最後の直線で外に寄れ、2着ケリフレッドアスクの進路を妨害。長い審議を経て、着順の変更はなかったものの、JRAから開催4日間(11日から19日まで)の騎乗停止処分を科された。「直線で妨害してしまって申し訳ないです」と小林美。レース後のインタビューでも笑顔はなかったが「頑張ってくれたファウストラーゼン、馬主さんを含めて依頼を頂いた関係者の方にも感謝したいです」と周囲のサポートに頭を下げた。
5月のオークスで1学年上の先輩・今村聖奈がJRA女性騎手初のG1制覇。「負けたくない」と意気込んでいた言葉通り、重賞馬の騎乗依頼に一発回答で応えた。見守った北村助手は「ハンデも恵まれたし、これがきっかけになってほしい。初の滞在、洋芝がかみ合ったのが一番ですね。集中力が途切れるからこそ、短い直線をしっかり走り切れたのが大きかった。しまいを生かす競馬で、というのがハマった。言うことありませんね」とうなずいた。
歓喜一色の勝利とはいかなかったが、小林美のジョッキー人生は始まったばかり。「もの凄く良い馬。この子と一緒に素晴らしい世界が見られるように、技術を磨きたい。馬に教えてもらったことを忘れず日々、精進していきたい」。自戒の言葉、懸命に前を向く視線に強い決意が込められていた。
《記録アラカルト》
【騎手】小林美は当レース初騎乗で初勝利。JRA重賞は4回目の騎乗で初勝利。
【調教師】須貝師は25年ヴェローチェエラに続く連覇で通算3勝目。3勝は大久保末吉(66、71、80年)、伊藤雄二(94、01、03年)、田所秀孝(05~07年)、池江泰郎(90、91、09年)元調教師に続く調教師最多タイ。JRA重賞はスポニチ賞京都金杯(ブエナオンダ)以来で今年2勝目、通算56勝目。
【種牡馬】モズアスコット産駒は初出走、初勝利。JRA重賞は25年サウジアラビアRC(エコロアルバ)以来で通算3勝目。
【東西所属】通算成績は関西馬30勝、関東馬32勝。
【4歳馬】23年ローシャムパークから4年連続の勝利で通算24勝目。
◇小林 美駒(こばやし・みく)2005年(平17)3月19日生まれ、新潟県出身の21歳。競馬好きの両親に連れられ、小さい頃から新潟競馬場でレースを観戦。23年3月に鈴木伸尋厩舎所属でデビュー。同年4月9日福島5Rアシャカタカで初勝利。JRA通算1230戦87勝。1メートル53。血液型O。
ファウストラーゼン 父モズアスコット 母ペイシャフェリス(母の父スペシャルウィーク)22年3月23日生まれ 牡4歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・宮崎俊也氏 生産者・北海道新ひだか町の友田牧場 戦績10戦3勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億2219万4000円 馬名の由来は人名より+芝(ドイツ語)、芝の魔術師。