2026.03.20
スポニチアネックス
【ファルコンS、愛知杯】福永厩舎に熱視線 ダイヤモンドノット&ドロップオブライトで中京重賞ジャック
土日重賞ジャックだ。開業3年目の福永祐一師(49)が週末の中京重賞に有力馬をスタンバイさせている。土曜の3歳重賞「第40回ファルコンS」の朝日杯FS2着馬ダイヤモンドノットは実績が頭一つ抜けた存在。日曜の牝馬重賞「第63回愛知杯」には当地得意の7歳古豪ドロップオブライトを起用。騎手時代にJRA初勝利や通算2000勝の節目を迎えた思い出の尾張で、今年好調の厩舎の力を見せつける。
福永厩舎は年始から13戦連続4着以内と絶好のスタートで話題をさらうと、3月に入っても管理馬の連対率は厩舎別首位の3割7分7厘。かねて今季を「勝負の3年目」と位置づけてきた福永師は「当然、年々レベルアップしていかなければならない中で、自分にとっては調教騎乗やレース選択に比べ、管理技術についてはキャリアも浅くレベルが低いところだった。そこを経験豊富なスタッフに補ってもらいながら、厩舎の技術は上がってきている」と分析する。貸付馬房数はまだ20(トップ厩舎の多くは28)ながら、全国リーディング4位につける。
多忙な調教師業務の傍ら、競馬振興にも力を入れる。今月12日には大学生向けトレセンツアーの厩舎見学を受け入れ、未来のホースマン候補に言葉を届けた。来月29日には、セカンドキャリアに挑む競走馬の姿を発信する「サラブレッドホースショー」のスペシャルトークショー(伊香立公園)に川田と登壇予定。「人材確保は業界全体でやっていくべき課題。引退競走馬の活動は騎手の時から継続していることで、競馬に従事する全員が意識を持つべき」と思いを明かす。
JRA歴代4位の勝ち星を積み上げたトップジョッキーは、調教師に立場を変えてもホースマンとしての軸は変わらない。根底にあるのは馬へのリスペクト。まるで高級ホテルのように整えられた厩舎設備は「全て馬のため」。その思いに応えるように、今春、管理馬が旋風を巻き起こす予感だ。先週のスプリングSではアスクエジンバラが2着好走。「負けてしまったけど、皐月賞はもちろんダービーまで楽しみになった」と厩舎初参戦の牡馬クラシック戦線へ前途を開いた。
今週もチャンスは大きい。騎手時代に3勝を挙げた土曜ファルコンSに送り込むダイヤモンドノットはG12着の実績がキラリ。「左回り1400メートルは得意条件。いい結果を求めたい」。日曜の愛知杯で3つ目の重賞タイトルを狙うドロップオブライトは「前走(阪急杯=3着)は相手が強かった中で頑張ってくれた。1400メートルをこなしてくれたし、中京に替わるのは大歓迎の口。決めてほしい」と適性を高く見込む。「その馬にとってベストな選択」に腐心する福永“先生”が「条件はいい」と口をそろえる2頭が、春の尾張で土日重賞ジャックに挑む。
○…福永師にとって中京は縁が深いコースだ。騎手デビューは96年3月2日の中京で、2Rマルブツブレベストで初騎乗Vを飾る=写真=と3Rレイベストメントでも勝利。デビュー初日の初騎乗から連勝は79年の栗田伸一以来、史上2人目(当時)の記録。調教師としての初勝利は福島だが重賞初制覇はドロップオブライトの24年CBC賞で中京。ファルコンSは騎手時代に02年サニングデール、14年タガノグランパ、18年ミスターメロディと3勝。同レースの騎手&調教師Vは過去に中舘英二師(騎手→00年中日スポーツ賞4歳Sユーワファルコン、05年カズサライン、調教師→17年コウソクストレート)が達成している。
◇福永 祐一(ふくなが・ゆういち)1976年(昭51)12月9日生まれ、滋賀県栗東市出身の49歳。父は福永洋一元騎手。96年に栗東・北橋修二厩舎所属で騎手デビュー。99年桜花賞(プリモディーネ)でG1初制覇。日本ダービーは18年ワグネリアン、20年コントレイル、21年シャフリヤールで3勝。JRA通算1万9497戦2636勝(G134勝)。23年2月に騎手を引退し、24年3月に厩舎を開業。4月7日福島8Rマルカブリッツで初勝利を挙げた。調教師成績はJRA通算436戦57勝(重賞4勝)。