2026.02.27

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【中山記念】松岡と畠山師の“絆”が生んだウインブライトの偉業

 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、中山競馬場では中山記念(G2)が行われる。18、19年と連覇したのがウインブライト。美浦・畠山吉宏厩舎の牡馬、騎乗したのは松岡正海騎手だった。

クイーンエリザベス2世Cを制したウインブライトと松岡(撮影・平松 さとし)

 連覇を達成した時点で、同馬が制した重賞は5つ。まだG1タイトルこそ手にしていなかったが、松岡騎手はその能力を高く評価。当時こう語っていた。

 「若い頃から素質を感じさせる馬で、体重が増えるにつれてパワーもつけてきた。倒した相手を考えても、G1レベルの馬だと感じていました」

 実際、連覇を決めた中山記念の2~6着にはラッキーライラック、ステルヴィオ、スワーヴリチャード、エポカドーロ、ディアドラとG1馬がずらり。そして松岡騎手の確信は、直後に証明される。中山記念の後は香港へ遠征し、クイーンエリザベス2世C(G1、以下QE2)に挑戦。見事、海外でG1制覇を成し遂げた。

 「次の香港遠征を見据えて臨んだ中山記念を完勝できたし、QE2も十分勝負になると自信を持って乗りました。ウインブライトの力を証明できて本当に良かったです」

 レース後、シャティン競馬場で松岡騎手はそう振り返った。ちなみにレース前には現地記者が畠山調教師に「なぜユタカ・タケやクリストフ・ルメールといった実績ある騎手を起用しないのですか」と問いかける場面があった。指揮官は「ウインブライトのことを最も理解しているのは正海です。乗り替わりは考えたこともありません」ときっぱり言い切った。

 これに対し、松岡騎手もこう語っていた。

 「畠山先生は、僕の予定に合わせて調教時間を組んでくださるなど、常にサポートしてくれます。だからこそ、何とか先生の期待に応えたいという思いでいっぱいです」

 G1馬となったウインブライトは、暮れの香港C(G1)も勝利する。この時も、もちろん鞍上は松岡騎手だった。両者の強い信頼関係があったからこそ、ウインブライトは中山記念連覇と香港での連勝という偉業を成し遂げたのである。(フリーライター)