2025.12.18

スポニチアネックス

あのヴァルシャーレ像も!? 「ザ・ロイヤルファミリー特別展示」中山で実施中

 日々トレセンや競馬場など現場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」は美浦取材班の万哲こと小田哲也(58)が担当する。今秋、高視聴率で大ヒットとなったTBS日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の効果に沸く中山競馬場をルポした。

「ザ・ロイヤルファミリー特別展示」で展示されているヴァルシャーレ像

 「ザ・ロイヤルファミリー」が感動の最終回を迎えた14日。中山競馬場はあいにくの雨模様にもかかわらず、早朝からファンが押し寄せた。世代を問わず、向かう先は地下1階だ。スタンドのセンターコート付近で「ザ・ロイヤルファミリー特別展示」が行われているのだ。登場俳優の紹介と詳細な相関図のパネル。衣装や小道具、劇中写真など多数展示され、雄大でド迫力のヴァルシャーレ像は太め残り!?を懸念するぐらいに、筋肉質でパワーを感じさせる。ドラマ関連グッズの紹介もある。11月まで東京競馬場で実施されていたが、展示品は一部リニューアルされているそうだ。

 女性ファンの姿も目立つ。千葉県松戸市の古賀優美さんは「競馬はドラマを見るまで見たことがなくて、競馬場も初めて。競馬の素晴らしさと厳しさ…。多くの人が関わっているストーリーに魅了されて、たくさん感動をもらっています。最終回?もちろん見ます」と言葉を弾ませた。埼玉県三郷市の30代女性は「原作も読んで、映像化を楽しみにしてました。来年は日高の牧場に行って、馬を見たいです」と馬産地への思いもはせていた。

 実はジャパンCの週、カランダガンの取材で東京競馬場に行った時、ちょうどロケの日だった。普段使用している記者席の目の前に大勢のエキストラが陣取って、何度も何度も撮影を繰り返すのを目の当たりにして「これだけ、膨大な尽力と時間を費やしているのか…」と感動した。記者席のドアを1枚開ければ、小生も映り込むところだったが自重したのは正解だろう。

 展示と隣接する競馬グッズ売り場「ターフィーショップ」でもドラマ関連グッズを扱っているが、14日正午時点で応援タオル(2200円)、アクリルスタンド(1650円)など売り切れ続出。幸い今週末に再入荷予定。ショップでは「有馬記念の週(27、28日)はワゴン販売のみ、現金払いのみの扱いになります。店舗扱いのうちの購入がお勧めです」と20、21日の来店を呼びかけている。

 ドラマ関連ではないが、今冬の中山では爆発的ヒット商品があった。中山限定で今冬販売開始した戸崎圭太プロデュースのオリジナルカクテル「圭太のベリベリベリー」だ。「Two days 201号売店」(スタンド2階20番柱付近パドック側)で販売。今春ドバイシーマCをダノンデサイルで優勝した際、戸崎が発した今年の競馬界流行語の「ベリーベリーホース」に乗じ、生のブルーベリーをぜいたくに使った逸品。中山6日のスポニチ賞ステイヤーズS当日はベリーベリーロングな列ができた。店員さんは「スーベニアカップ(2000円)は2日間(6、7日)で完売しちゃいました…。再販は2月と聞いています」と大人気に驚いていた。戸崎のサインもプリントしているプラスチックカップは、13日以降も好評販売中。仕事中だったので、記者はアルコールなしバージョン(800円=アルコール入り1000円)を買ったが、爽やかでおいしい。お薦めです。

 「ザ・ロイヤルファミリー特別展示」は感涙の最終回を迎えた後も有馬記念当日の28日まで引き続き実施している。ドラマの余韻にもう一度浸りたい方、話題満載だった競馬界の一年の締めくくりに、是非訪れてみては?(小田 哲也)

 ◇小田 哲也(おだ・てつや)1967年(昭42)12月15日生まれ、埼玉県出身の58歳。大学時代は競馬仲間と横断幕作りに没頭し、オグリキャップが有終Vを飾った90年有馬記念では「二度あることは サンドピアリス」を掲示。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」のパドック解説を担当中。