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2025.12.12

スポニチアネックス

【香港マイル】エンブロイダリー 弾んだラスト2F23秒0 “香港3強”相手も森一師「ワンターンなら」

 日本馬7頭が参戦する香港国際競走(14日、シャティン)は11日、出走馬と枠順が確定した。香港マイルでG1・3勝目を狙うエンブロイダリー(牝3=森一)はこの日、シャティン芝コースで最終追い。前走秋華賞(1着)からの、さらなる上昇を告げている。JRAは香港カップ、香港スプリント、香港ヴァーズを合わせた4競走の馬券を発売する。

シャティン芝コースで追い切るエンブロイダリー(C)The Hong Kong Jockey Club

 シャティン芝コースを華麗に駆けたエンブロイダリー。本領のマイルに戻る今回、自身を縛るものはない。悩みがない少女の脚取りは実に軽やかだ。森一師は「やはりベストはこの距離なのかなと。(香港に)着いてすぐは多少フワフワしていたが、すぐに慣れてカイバもよく食べています」と納得の表情だ。

 最終リハは単走。多くの関係者が近くで見守る環境でも気負う様子はない。スムーズにスピードに乗り、直線でさらにギアを上げる。スキップのような弾むフットワーク。最後まで馬なりで6F81秒0~ラスト2F23秒0をマークした。同師は「日本でしっかり仕上げているのでメンタルを整えながら。しまいを確認しながら、いい走りだったと思う」とうなずいた。

 マイルの桜花賞、2000メートルの前走秋華賞で牝馬2冠を達成。どちらも強さが際立ったが、同師は「2000メートルだとソフトに仕上げることになるが、マイルなら一歩踏み込んだ調教ができる」と強調。今回は折り合い面を気にし過ぎず、フィジカルの向上に割く時間をかけられた。森一師は堀厩舎所属の助手時代、サリオスの香港遠征に2度同行。「施設や気候のことなど、日本にいる時からイメージを湧かせることができた」。当時の経験を生かし、最良の調整を進めている。

 この日、決まった馬番は10。師は「極端な枠でなければどこでもいいと思っていた」とサラリ。対峙(たいじ)するのはロマンチックウォリアー、カーインライジングに次ぐ“香港3強”のヴォイッジバブル。指揮官は「厳しい相手なのは分かっているが、日本の3歳牝馬のチャンピオンとしての走りを見せたい。ワンターンならこの馬の能力を発揮できると思っている」と意気込む。得意のマイルを全力で駆ければ、日本の天才少女の名は世界に知れ渡る。