2025.11.04
スポニチアネックス
【京王杯2歳S】ダイヤモンドノット 短距離で輝く末脚 福永師「体調はキープしている」
注目の2歳馬を紹介する「Road to 2026」は東京の土曜メイン「第61回京王杯2歳S」から東西の有力馬をピックアップ。栗東からは開業2年目・福永厩舎の期待馬ダイヤモンドノット(牡、父ブリックスアンドモルタル)を取り上げる。先週10勝、3週連続G1制覇のV請負人・ルメールを鞍上に配し、重賞初制覇を目指す。美浦のシュペルリング(牡=嘉藤、父シスキン)は近親に活躍馬がズラリ。新馬勝ち直後の重賞起用も納得の好素材だ。
	    その名のごとく、きらびやかな脚取りは短距離で輝く。一戦ごとに成長を遂げるダイヤモンドノットが、キャリア5戦目で重賞に初挑戦する。6月のデビュー戦で1番人気に支持された“原石”。2番手で流れに乗るも前を捉えられず、最後は後続にも差されて3着。続く2戦目もラストで動き切れず、4着に敗れた。
そこから約2カ月の間隔を空け、馬体は10キロ増えてパワーアップ。初めての1400メートル戦だった2走前は鋭い決め手を発揮して3馬身突き抜けた。前走もみじSは差し届かず2着に惜敗したが、上がり3Fは最速33秒3を発揮。強烈なインパクトを残した。福永師は「逃げ切られたけど、この馬の内容は悪くなかった。走破時計(1分20秒6)も速かった」と評価する。
馬主の金子真人ホールディングスにとってはゆかりの血統。半兄ゾンニッヒ(父ラブリーデイ)は5歳でオープンクラス入りし23年青函S、24年しらかばSを制した。1200~1600メートルの距離で4勝した母エンドレスノットや、その弟で16年ダービー馬マカヒキも同オーナーが所有。成長力のある血統で、ダイヤモンドノットもまだまだ磨けば末脚の威力は増しそうだ。
素質馬ぞろいの福永厩舎の中で世代最初の重賞ウイナーになるため、東京へ遠征する。福永師は「前回を使ったダメージもないし、間隔は詰まっているけど体調はキープしている。一戦ごとに体が増えているのもいい」と万全の状態で送り出す。近年の当レース勝ち馬は国内外で活躍。22年オオバンブルマイは1年後にオーストラリアの高額賞金レース・ゴールデンイーグルを勝ち、昨年の勝ち馬パンジャタワーは今年のNHKマイルCを制した。出世レースを制した先には大舞台が待っている。