【秋華賞】1番人気カムニャックまさかの16着…パドックでは落ち着きも輪乗りで“急変”

　誰がこの悲劇を想像できたか。2・1倍の1番人気に支持されたオークス馬カムニャックが馬群に沈む姿に、悲鳴のようなものも聞こえた。まさかの16着で2冠制覇ならず。鞍上の川田も納得できない表情。「止まり方が異常だったので、まずは無事であってほしいです」と唇をかむ。

　異変はあった。パドックこそ落ち着いた姿で周回していたが、輪乗りの時点で発汗が目立つ。気持ちが乗り過ぎていた。一瞬、立ち上がったゲートこそうまいタイミングで切り抜けたが好位につけ、3コーナーから4角に向かうと早々と鞍上の手が動く。川田は3番手に押し上げようと促すが、逆にズルズルと後退を強いられた。

　友道師は苦悶（くもん）の表情を浮かべる。「ゲートで立ち上がったけどイレ込んでいたわけではない。ただ、クリストフ（ルメール）の馬に追い抜かれてから馬が変わった。パッと見た感じでは脚元に問題はなさそうだが、これから調べたい」とだけ話し、競馬場を後にした。