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2025.08.24

スポニチアネックス

「メイショウ」2000勝 松本好雄オーナー JRA個人馬主で初「人とのつながり大事にしてきた結果」

 半世紀以上かけて届いた不滅の大記録だ!!23日、中京3Rでメイショウハッケイ(牝2=本田、父ダイワメジャー)が勝ち、「メイショウ」の冠名で親しまれている松本好雄氏(87)は個人馬主として初のJRA通算2000勝を達成した。

中京3Rを制したメイショウハッケイと松本好雄オーナーの長男・好隆氏(左から3人目)、管理する本田師(同2人目)、手綱を取った高杉(同4人目) 

 人と馬の縁をつなぎ、勝利を積み重ねてきた。大台にリーチがかかったこの日、所有馬最初の出走だった中京3Rのメイショウハッケイ。中団待機から直線は馬場の真ん中を力強く伸びた。高杉の左ステッキに応えて、一完歩ずつ差を詰めると接戦から抜け出す。「青、桃襷(たすき)、桃袖」の勝負服は2000回目のVゴールを駆け抜けた。

 自宅で偉業達成を見届けた松本オーナーは「2000勝という数字は年間、40~50勝を続けなければいけないということで、“ばか”でないとできないんじゃないでしょうか。“馬ばか”でもないんですが、やっぱり競馬にはたくさんの人が関わっていまして、生産から出走までの間に7~8人が関わるわけです。人とのつながりを大事にしてきたつもりですけど、その結果が今回の2000勝につながったんだと思います」とJRAを通じて、喜びのコメントを寄せた。

 74年に馬主免許を取得し、翌年2月9日の京都6Rチェリーパス(8着)で馬主デビュー。76年1月10日、京都2Rメイショウグリーンで初勝利。51年間の馬主歴で今回が2万7629戦目だった。JRA重賞73勝、G1は12勝(J・G12勝含む)。「今から思えば、やっぱりダービーを獲ってくれたメイショウサムソン、最初のG1を獲ってくれたメイショウドトウ(01年宝塚記念)、それからメイショウボーラー、メイショウマンボが思い出に残っていますね。最近ではメイショウタバル、これに集約されるような感じです」と思い出の愛馬を振り返る。

 座右の銘は「人がいて、馬がいて、そしてまた人がいる」。人馬の絆を大切にし、日本競馬界の発展に貢献してきた。メイショウハッケイも3代母メイショウサンサン、祖母メイショウマンテン、母メイショウヒサカタと血をつないで活躍。縁のある血統でメモリアルを達成した。「やっぱり人のおかげでしょうね。競馬は奥の深い、歴史のある遊びですから、これからも楽しんでほしいと思いますね」。感謝のメッセージで締めくくった。

 ≪息子・好隆氏 喜びを“代弁”≫オーナーに代わり、中京競馬場で口取りに加わった息子で馬主の松本好隆氏は「電話したら喜んでいましたよ。50年以上(馬主を)やっているし、その積み重ねですね。本当に皆さんのおかげです」とメモリアルVをかみしめた。管理する本田師は「10代の頃からお世話になって、ジョッキーの時からたくさん勝たせてもらった。騎手だけじゃなく、競馬サークルの調教師、厩務員もかわいがってもらっている。ありがたいですね。あと200勝ぐらいしてもらえれば」と祝福。勝利に導いたデビュー2年目の高杉は「松本オーナーの2000勝を決めることができて良かったです」と笑みを浮かべた。