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2025.08.21

スポニチアネックス

【キーンランドC】パンジャタワー洋芝手応え!唯一G1馬の貫禄走、北の大地からいざ飛躍

 “北の電撃戦”を大舞台への弾みに――。サマースプリントシリーズ第5戦「第20回キーンランドC」の追い切りが20日、函館と札幌競馬場で行われた。札幌芝コースではメンバー唯一のG1馬パンジャタワーが出色の脚を披露。開催が進んで荒れた馬場をモノともせず、パワフルな脚さばきで好調をアピールした。

札幌芝コースを併せ馬で追い切ったパンジャタワー(撮影・千葉茂)

 これがG1馬のフットワークだ。少し肌寒い午前5時過ぎ、パンジャタワーは札幌芝コースに姿を見せた。向正面から徐々にスピードを乗せると、序盤はサトノクローク(5歳3勝クラス)を4馬身追走。4角手前で一気にギアが上がり、あっという間に外から並びかけた。内でいっぱいに追われる僚馬とは対照的に終始、涼しい顔でグイグイ前進。ゴール前は仕掛けられ、5F61秒5~1F11秒5できっちりと併入した。

 五十嵐助手は好感触に頬を緩める。「(調教師から)そこそこやってくれとの指示でした。前(先導馬)が少し速かったが、外を回って併せられた。さすがの動きです。3、4角で外に出した時の反応が良過ぎて手綱を抱えたくらい。直線はスーッと脚を伸ばせたし、良い内容。息も問題ないし時計的にも良い」と賛辞を並べた。

 前走NHKマイルCを制して以来、約3カ月半ぶりの実戦。秋へ向け重要な始動戦、状態は着実に上がってきた。五十嵐助手は「ボディーバランスが以前よりしっかりしてきた」と成長を実感する。今回は新馬戦(1着)以来の1200メートル、朝日杯FS(12着)と同じ右回り、初の洋芝と条件が一変する。それでも「(朝日杯は)スローで馬のストレスがたまって全く脚を使っていないだけで(コースの)左右差は特にない。前走はテンが速い中、抑えないといけないくらいでしたから。洋芝にノメるところもなかったし、しっかりグリップも利いていた」とコース適性に自信がのぞいた。

 ここをステップに、1着賞金約5億円を誇るオーストラリアのゴールデンイーグル(11月1日、ローズヒルガーデンズ芝1500メートル)へ向かう予定。「次があるので余裕残しですが、走れる状態です。体が少し大きくなったのは成長分。本当に能力がある馬ですから」。貫禄を増したパンジャタワーが北の大地でさらに飛躍を遂げる。

 《3歳馬は“買い”》キーンランドCの3歳馬Vは過去10年で16年ブランボヌール、21年レイハリアの2頭。【2・3・0・18】で連対率は年齢別トップの21・7%をマークしている。連に絡んだ5頭はいずれも4番人気以内だった。パンジャタワーはメンバー唯一のG1ホース、大きな支持を集めそう。57キロを背負っても強気に買いだ。