2025.08.01

スポニチアネックス

【アイビスSD】杉原 クムシラコでレース初きょうだいVへ!

 22年アイビスSDをビリーバーで制し、デビュー12年目で重賞初制覇を飾った杉原誠人(32)。忘れられない舞台に、今年はそのビリーバーの半弟、クムシラコと挑む。「僕の中ではかなり思い入れの強いレース。(重賞を)1個勝ったことで焦りみたいのがなくなったし、自信もついた。そこから毎年(重賞を)勝たせてもらっている。あの馬(ビリーバー)は大きかったなと凄く思っているし、とても感謝しています」。杉原はしみじみ振り返る。デビュー以来、ずっと所属してきた藤沢和雄厩舎が定年解散し、フリーとなった初年度に初めて手にしたタイトルは、騎手としての大きな財産だ。

<アイビスSD調教>厩舎周りの運動から戻るクムシラコ(撮影・郡司 修)

 歓喜のV以来となるアイビス騎乗。クムシラコは今回登録馬の中で千直最多3勝を挙げるスペシャリストだ。杉原は「ビリーバーと同じ馬主(ミルファーム)で同じ石毛厩舎(今年3月に定年解散)にいた馬。この馬で千直の準オープン(稲妻S)を勝たせてもらった時からアイビスを勝ちたいと思っていました」と力を込める。

 石毛師から引き継いだ千葉師も「僕以上に騎手の方がこの血統のことを分かっていると思うので、あとは杉原に託すしかない」と全権委任。杉原は「(ビリーバーと)似ているところ?そうですね、千直が得意なところ(笑い)。気持ちもすぐパッと入る馬。馬主のモットーである“荒ぶる魂”を持っている」。レース史上初のきょうだい馬Vを目指す。

 ◇杉原 誠人(すぎはら・まこと)1992年(平4)10月31日生まれ、埼玉県出身の32歳。11年に美浦・藤沢和雄厩舎からデビュー、22年3月からフリー。JRA通算4763戦178勝。重賞5勝。