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2025.05.22

スポニチアネックス

【オークス】アルマヴェローチェ 良化歴然 桜からの逆襲へ 上村師「状態に不安なし」

 牝馬クラシック第2弾「第86回オークス」の追い切りが21日、東西トレセンで行われた。桜花賞2着だった昨年の2歳女王アルマヴェローチェは初の東京輸送を考慮して坂路で馬なり調整。併せ馬で適度に負荷をかけ、体調を整えた。桜花賞より適性が高いと見込む樫の舞台。陣営は自信を持って送り出す。一方、桜花賞3着リンクスティップは坂路で単走追い。スピード感ある走りで駆け上がり、こちらも好仕上がりで逆転に燃える。

坂路を併せ馬で追い切るアルマヴェローチェ(左)

 桜花賞2着から逆襲に燃える2歳女王は堂々と開門直後の坂路に現れた。昨年の阪神JF勝ち馬アルマヴェローチェは僚馬シルキーガール(4歳3勝クラス)と併せ馬。長距離輸送を考慮し序盤はゆったり入った。中盤から馬体を併せてギアを上げていくと、最後まで全くの馬なりで併入に持ち込み、4F55秒1~1F12秒3をマーク。その様子を見守った上村師は「指示通り。楽な動きで良かった。状態に不安は一切ない」と満足げに切り出した。

 上村師が手綱を取った1週前追いはCWコースでビッシリ追われ、7F99秒4~1F11秒2と負荷をかけた。「操作性が高く折り合いはついたし、反応も速くて非常に良かった。桜花賞も具合は良かったけど、在厩調整で一度使ったという意味では今回の方がいい」と良化ムードを強調する。

 昨年12月の阪神JFからぶっつけで挑んだ前走の桜花賞は雨の中、中団の外から上がり3F最速33秒9の脚で差し込んだ。惜しくも2着に敗れたが4角は勝ち馬より外を回しての首差だから2歳女王の名に恥じないレースぶり。指揮官は「ジョッキー(岩田望)はうまく乗ってくれた。負けはしたけど力負けではない。ずいぶん体がたくましくなって(12キロ増だった馬体重は)成長分だと思います」と悲観していない。

 祖母レイズアンドコールは06年アイビスSD3着。短距離色の強い母系だが、父ハービンジャーは昨年の勝ち馬チェルヴィニアと同じ。上村師は東京芝2400メートルの適性について「直線が長いのは歓迎で初の左回りも心配ない。元々、桜花賞よりオークス向きだと思っていた」と自信を口にする。阪神JFから3戦連続でコンビを組む岩田望も「長くいい脚を使えるのが持ち味で乗りやすい子。適応してくれると思います」と期待を寄せた。不安より楽しみが勝る樫の舞台。桜花賞の雪辱を果たす。