2025.05.22
スポニチアネックス
美浦が熱い!!ファンイベントで競走馬の日常を体感
日々トレセンや競馬場など現場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週は美浦取材班の万哲こと小田哲也(57)が担当する。関東馬の調教前線基地・美浦トレセン(茨城県)で行われるファンイベント。同トレセンがある美浦村の「ふるさと納税」による調教見学ツアーや、トレセンの「ターフプラザ早朝開放」など、競馬場ともまた違う競走馬の日常を感じてみては?

今、美浦が熱い!関東馬が日々調教に励む美浦トレセンで実はファンイベントが多数行われている。
トレセンのある美浦村では、ふるさと納税の返礼品として「美浦村体感トレセン調教見学(6月4日実施)付き、村内ツアーと特産品(米10キロ)」を今月9日からふるさとチョイス、ふるなびなど各サイトで募集してきた。これまで調教用ゼッケンを使用したカバンや騎手の記念卓上パネルなどの返礼品を用意してきたが、ふるさと納税による調教見学ツアーは初めての試み。寄付金額は6万円。
実は、当初は23日が締め切りだった。このコラムが告知の一助になれば…と思っていたが、大好評でほぼ完売という。国内最大級の旧海軍基地跡の大山湖畔公園(鹿島海軍航空隊跡)の見学やおいしいと評判の特産品の美浦米、安田記念の追い切りが間近に見られるとあれば、人気が出るのは当然かもしれない。幸いにも「秋も同様の企画を考えています」とのこと。今回行けなかった方は忘れずにお待ちいただければと思う。
また、JRA美浦トレセンでは今年4月から毎月第2水曜に「ターフプラザ早朝開放」を新企画としてスタートしている。Wコース左回り調教時の4コーナー付近に隣接する広報会館の4階ターフプラザを早朝に開放し、普段なかなか見ることができない競走馬の調教を見ることができる。初回の4月9日は約80人、2回目の5月14日は110人が訪れた。美浦トレセン総務課の担当者は「想定以上のお客さまにお越しいただき、ありがたく思います。コロナ禍でイベントを中断せざるを得なかった時期もあり、待ち望んだ方も多かったと思います」と感謝している。今月14日のときは田中勝春、清水英克の両調教師や、現役最年長騎手の柴田善臣、北村宏司も飛び入り参加して、ファンとの交流を深めたという。
僕自身は4月上旬に同広報会館で行われた「馬のお仕事紹介イベント」に参加し、競馬記者の仕事を紹介させていただいた。熱心な個別質問もあって、競馬関連の関心の高さを肌で実感したばかり。取材だけでなく、美浦での新たな体験はうれしく思う。
話は戻り、ターフプラザ早朝開放の次回6月11日は宝塚記念の追い切り日。出走予定の有馬記念優勝馬レガレイラも、もしかすると見られるかも!?夏競馬期間も開放日(別表)はあるので夏休みの思い出にも是非。この他にも、美浦でのイベントはJRA公式サイトで随時更新中。先週ヴィクトリアマイルはアスコリピチェーノ(牝4=黒岩)が優勝し、今年のG1(障害含む)は関東馬が6勝3敗と大きく勝ち越し、今美浦は強烈な追い風が吹いている。競馬場の競走馬とは違う日常の美浦の馬たちを感じてみては?
▼美浦トレセン 1978年(昭和53年)に茨城県美浦村で開場。約224万平方メートル(東京ドーム約48個分)の広大な敷地を有し、トラック型調教コース、1200メートルの坂路調教馬場、競走馬スイミングプール、森林馬道などさまざまな調教施設がある。圏央道の稲敷ICから約8キロ(車で15分)。JR常磐線土浦駅からJRバス江戸崎行でトレセン前下車(約40分)。