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2025.05.01

スポニチアネックス

【天皇賞・春】ヘデントール長距離界主役!5F69秒0 新コンビ“名手”レーン絶賛「凄くいい馬」

 最強ステイヤーを決する伝統のG1「第171回天皇賞・春」(4日、京都)の最終追い切りが30日、東西トレセンで行われた。美浦では昨年の菊花賞2着馬ヘデントールが軽快な動きを披露。今週から短期免許で騎乗するダミアン・レーン(31=オーストラリア)も新パートナーを絶賛した。同レースは1日、出走馬と枠順が確定する。

3頭併せで追い切るヘデントール(中)(撮影・郡司修)

 「言うことはない。凄くいい馬だ」。ヘデントールとの初コンタクトを終えたレーンは、ストレートにして最上の賛辞を新パートナーに贈った。すっかり春シーズンの風物詩となった“南半球の優勝請負人”は、しっかり予習を済ませての来日。「レース映像を見たが、いい内容のレースをしている。見た目はまだ成長途上だが、その分、伸びしろや将来性を十分感じる」と褒めちぎった。

 最終追いは木村厩舎定番のWコースでの3頭併せ。道中は抜群の気合乗りながら、我慢も利いた走り。ラスト2F(400メートル)から12秒7→11秒4と加速。最後まで手綱を抑えたまま外フレッチア(10歳障害未勝利)、内セブンメデュラス(3歳未勝利)の間で併入した。土田助手は「ジョッキーがいい感触を得てくれた。いい感触のまま競馬に向かってもらえることが一番」と満足顔だ。

 時計は6F85秒9、5F69秒0と控えめだったが、これは陣営の思惑通り。4月23日の1週前追いでは、Wコースで6F77秒5(同日2位)5F62秒8(同1位)の猛時計を叩き出したが反動は皆無。日を追うごとに状態は良化している。「ダメージもない。週末にもしっかりやれるくらい十分出来上がっている」と土田助手。その後も25日に坂路2本。27日は坂路で4F53秒3を計時。今週火曜(29日)もきっちり2本登坂した。「週が明けても余裕がある。追い切り日以外にも加減せずに負荷をかけられる」。豊富な調教量が何よりの好調の証だ。

 近2走は菊花賞(芝3000メートル)2着→ダイヤモンドS制覇(芝3400メートル)と、長距離にシフトして高いパフォーマンスを発揮。木村師は「瞬間的な脚より、長くいい脚を使える。非常に心肺機能が優れている馬だなと感じている」。国内最長距離のG1は望むところだ。

 イクイノックスなど数多くのG1馬を育てた指揮官が「常歩(なみあし)が美しい。歩いている姿に見とれてしまう」とほれ込む逸材。スター不在の長距離界、4歳新星が主役の座を狙う。

 《日本G1・5勝中3勝》レーンはJRA・G1を5勝しているが、うち3勝をキャロットファームの所有馬でマークと好相性。タスティエーラとのコンビで4月27日のクイーンエリザベス2世Cを制したのも記憶に新しい。また、キャロットファーム(シュヴァリエローズと2頭出し)は今回Vなら8大競走(クラシック5競走、天皇賞・春秋、有馬記念)完全制覇。馬主としてはサンデーレーシング、金子真人HDに次ぐ3例目の快挙となる。