2023.09.19

【セントライト記念】2番人気レーベンスティール初重賞制覇 さあ菊に名乗り

 3日間開催を締めくくる菊花賞トライアル「第77回セントライト記念」が18日、中山競馬場で行われ、ジョアン・モレイラ(39)騎乗の2番人気レーベンスティールが2度目の重賞挑戦で初タイトルをつかんだ。後方から追い込んだ1番人気の皐月賞馬ソールオリエンスは2着止まり。3着シャザーンまでの3頭が菊花賞(10月22日、京都)の優先出走権を獲得した。

<中山11R・セントライト記念>モレイラに導かれレースを制したレーベンスティール(撮影・郡司 修)

 首差で明暗を分けた昨年11月の新馬戦以来の激突。人気を分け合った両雄はレーベンスティールが7番手、ソールオリエンスが9番手で直線に向いた。残り200メートル。先んじて抜け出したのはレーベン。鞍上モレイラにソールの蹄音は聞こえない。中山名物の急坂で“マジックマン”が左ムチで鼓舞すると、さらに加速。真っ先にゴール板へ飛び込み、決定的な1馬身3/4差をつけて皐月賞馬へのリベンジを果たした。上がり3F33秒9はメンバー唯一の33秒台。世界を股にかける名手は「スペシャルホースになる可能性が非常に高い。G1を勝つチャンスがある」と舌を巻いた。

 デビュー以来5戦は全て1800メートル。6戦目で初の距離延長。田中博師は「折り合い面に課題があって心配もしていた」という。だが、ふたを開ければ杞憂(きゆう)に過ぎなかった。モレイラは「全てにおいていい勝ち方。自信を持って乗った」と絶賛。指揮官は「馬の気持ちを尊重しつつ、高ぶらせないように絶妙に乗ってくれた」と好騎乗に感謝しきりだった。

 今後について、田中博師は「これだけの相手にこれだけのパフォーマンスをしてくれて自信はついた。トライアルなのでそこ(菊花賞)も選択肢の一つになる。オーナーサイドと相談しながら、適したレースを考えたい」と伝えた上で、「モレイラは“血統や走り方から距離は持たせられる。2000~3000メートルは許容範囲”と言ってくれた」とレース後の会話を明かした。

 現地で勝利を見届けたキャロットファームの秋田博章代表も「皆さんが想像するところ(菊花賞)を考えなくちゃいけないと思っている」とした上で「一生懸命走ってくれたので、まずは馬の様子を見てから」。高い将来性を目の当たりにしたからこそ、あくまで体調優先の構えだ。

 父リアルスティールが2着に敗れ、母の父トウカイテイオーが骨折で出走を果たせなかった、因縁めいたクラシック最後の一冠。大きな夢を背負ったレーベンスティールが大舞台で躍動する姿を、ファンは心待ちにしている。

 ◇レーベンスティール 父リアルスティール 母トウカイライフ(母の父トウカイテイオー)20年3月8日生まれ 牡3歳 美浦・田中博厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道日高町の広富牧場 戦績6戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金8405万9000円 馬名の由来は生きざま(独)。

 ≪記録アラカルト≫

 ☆騎手&調教師 モレイラは18年京都2歳S(クラージュゲリエ)以来のJRA重賞Vで通算5勝目。田中博師は函館記念(ローシャムパーク)以来で今年4勝目、通算4勝目。

 ☆種牡馬 リアルスティール産駒は昨年デイリー杯2歳S(オールパルフェ)以来のJRA重賞Vで通算2勝目。