2025.09.18

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【オールカマー】レガレイラ迫力満点!Wコースでラスト11秒2 戸崎「乗りやすい馬」

 中山の「第71回オールカマー」は昨年の有馬記念覇者レガレイラがWコースでラスト1F11秒2をマークし、久々を感じさせない動きを見せた。

3頭併せで追い切るレガレイラ(中央)(撮影・村上大輔)

 さすがはグランプリホース。レガレイラが秋始動戦へ迫力満点の動きを披露した。Wコースでの3頭併せはニュージーズ(4歳3勝クラス)を目標に、パントルナイーフ(2歳未勝利)を従えてスタート。直線は2頭の間に入ると馬なりのままグングン加速。ラスト1Fはこの日の美浦Wコース最速タイとなる11秒2。先導馬を置き去りにすると、最後は強めに追って食い下がる内パントルに格の違いを見せつけて併入した。

 先週10日には6F79秒4の猛時計を叩き出しており、太田助手は「1週前にしっかりやってもう一段階上がるように調整してきた。今日もしっかりやれていた。普段のキャンターではバランスの悪いところはあるが、追い切りではバランスが取れていいスピードだった」と理想の仕上がりに満足顔だ。

 昨年の有馬記念V後に判明した右前第1指骨剥離骨折は克服も、半年ぶりの実戦だった前走の宝塚記念では11着に大敗。継続騎乗の戸崎は「休養明けだったので状態はどうかなと…。緩い馬場も影響したのかレースではノメった走りだった」と振り返る。夏は立て直しに充て、登録していた凱旋門賞も見送り。出直しとなるシーズン初戦の舞台に、G1・2勝を挙げている中山を選んだ。

 戸崎は今年、1月AJC杯(ダノンデサイル)、先週のセントライト記念(ミュージアムマイル)と中山芝2200メートルの重賞を2戦2勝。中山G1・2勝がいずれも内回りのレガレイラにとって初の外回りとなるが「乗りやすい馬。どちらでも変わらない」と自信たっぷりだ。

 心強い相棒は「(宝塚記念は)本来の走りではなかった。有馬記念馬としていい走りを見せたい」と誓った。グランプリホースの称号を手にした思い出の中山で迎える始動戦。逆襲の秋、再びG1戦線を見据えるレガレイラにとって負けられない一戦だ。

 《牝馬&有馬V馬でダブルの追い風だ》オールカマーは牝馬が強く、過去10年で半数の5勝をマーク。同期間の通算【5・3・1・12】で連対率38・1%、3着内率42・9%のハイアベレージを誇る。また、前年有馬記念V馬が、翌年のオールカマーに出走したケースは、84年グレード制導入以降で別表の5例。直近では16年ゴールドアクターが優勝するなど3勝を挙げ、連対率は驚異の80%。レガレイラにとっては、いずれも追い風となる傾向だ。