大外枠ですか…。枠順については人それぞれに思うところがあるのでしょうが、決まったものは仕方がありません。生涯一度のクラシックとあっては、シーザーなら「サイは投げられた」とルビコンを渡り、古代中国の劉邦であれば、「乾坤一擲(けんこんいってき)の大勝負」と肚をくくるしかありません。

 

JRAでは1992年からフルゲートの上限頭数が「18」と定められました。それ以前までは、皐月賞だとシンザンの年には24頭が出走し、ダービーでは最高33頭という記録が残っています。その92年の前年にトウカイテイオーは皐月賞が18頭立て18番枠、ダービーが20頭立て20番枠で二冠をもぎ取り、さらにジャパンCでも14頭14番枠で勝利の凱歌を上げていますから、まさに“大外の帝王”と言うしかありません。トウカイテイオー以降の皐月賞で大外枠からスタートして先頭でゴールした馬は、97年のサニーブライアン、16年のディーマジェスティあたりだったでしょうか。

 

中山競馬場は随所随所にトリッキーなコース設計が施され、非常に乗り難しくなっているのが特徴と世に言われることも多いようです。確かに全体で見ればそうなのでしょうが、こと2000mに限れば、枠順による有利不利も少なく、馬も騎手も安心して走れる、かなりフェアなコースと言えるのではないでしょうか?その意味では、余り技巧に走りすぎる必要はなく、小細工なしに気持ちで乗り切れるコースかもしれない…と思ったりもします。

 

レッドベルオーブには、「素直に持てる力を出し切ってくれたら」そんな風に思います。実はそれが一番難しいのかもしれませんが、サラブレッドとして生まれてきたからには、そんなレースができるのが理想でしょうね。惑わず力まず、自分を表現してくれたら、着順にかかわらず本当に最高だと思ってレースを見守りたいと思います。