オーガスタから素晴らしいニュースが伝えられました。すべてのゴルファーから尊敬され愛され続けるゴルフトーナメントの最高峰・マスターズを松山英樹選手が見事に優勝。憧れのグリーンに溶け込むように映えるジャケットが素敵に似合っていました。おめでとうございます。競馬に喩(たと)えれば、日本調教馬がケンタッキーダービーのゴールを先頭で駆け抜ける瞬間に立ち会ったような興奮と感動に、心と身体が痺(しび)れました。

 

そのケンタッキーダービーですが、先週末は出走権を巡って競われる「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」シリーズの最終ラウンドがおこなわれました。全米すべてのホースマンが自らの愛馬の目標とするケンタッキーダービーは、公平を期して30を越すプレップレース(前哨戦)を通して獲得したポイント数によって出走権を争います。毎年9月第1土曜にチャーチルダウンズ競馬場を舞台に行われるG3・イロコワSを皮切りに、翌年4月第2土曜に一発当選が確実な100ポイントレースのG1・アーカンソーダービー、逆に出走権当落線上の馬が大復活を狙うワイルドカードとしてG3・レキシントンSが最終戦に組まれ、足掛け8カ月に及ぶ長丁場を経て舞台は再び、わずか20枠しかないスターティングゲートが準備されたチャーチルダウンズに戻ります。マスターズの厳しさを言い表すのに「遥かなるオーガスタ」という言葉が使われますが、競馬の方もまさに「遥かなるチャーチルダウンズ」なのですね。

 

さて、今年のアーカンソーダービーでは、未勝利を勝っただけの人気薄スーパーストックが人気馬をねじ伏せて、一発大逆転でダービー切符を鷲掴みにしました。この馬、未勝利戦を勝ち上がってチャーチルダウンズのG3・イロコワSに出走しています。その後も勝てないまでも「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」シリーズに参戦を続け、地味ながら徐々に地力を付けて来たようです。父ダイアルドインは、日本ではカジノドライヴで知られるエーピーインディ系マインシャフトの血を引き、大物にはジックリと成長するタイプが目立ちますから、まだ奥がありそうです。通算9000勝の名伯楽スティーヴン・アスムッセン調教師の執念が、ここへきてようやく開花したと言えそうです。

 

日本調教馬では、藤沢和雄厩舎のラペルーズがケンタッキーダービーをスルーしてベルモントSにチャレンジするプランもあるようです。人気者ペルーサの数少ない産駒がこんなチャンスを手にできるとは…。馬と関係者の皆さまに感謝あるのみですね。藤沢先生にとっては、ベルモントSを直前に出走断念したカジノドライヴの無念を晴らす舞台になればと思います。

 

話は元に戻りますが、松山英樹選手は生涯にわたるマスターズ出場権を獲得しました。素晴らしい栄誉です。競馬の方も、この先もずっと休まず弛まずチャレンジを継続させたいものです。