レッドルゼルが参戦するG1・ドバイゴールデンシャヒーン。その基本構造は“ダート大国”アメリカが絶対優位を誇り、“キャッチアップ魂”(追い付け追い越せ)に燃える地元UAEの執念のファイトにあるというお話をしました。それが今年は、極東の島国・日本からいずれ劣らないポテンシャルと実績の持ち主4頭が大挙参戦。ダートスプリント戦線に風雲を巻き起こす気配を漂わせています。時の流れとともに続々とニューフェイスが台頭し、その勢力地図も様相を大きく変化させます。今年は、アメリカやUAEなど圧倒的実績を誇る既存大勢力に、新興勢力・日本が割って入る“ドバイ三国志”が語られるのでしょうか?

 

マテラスカイが1番人気に支持され、レッドルゼルも伏兵以上の評価を集めているゴールデンシャヒーン。昇竜のような日本馬の勢いを止める海外勢はどの馬が大将格でしょうか?日本馬マテラスカイとほぼ横並びで1番人気を争っているのが、ヤウポンというアメリカ調教馬です。血統的には目下売り出し中のアンクルモー産駒で、ダート競馬大国アメリカを代表するのに文句なし!不足はありません。

 

キャッチコピー風に言えば、「円熟のマテラスカイVS躍進のヤウポン」といった感じでしょうか?ドバイ、サウジアラビアと中東に行くと、やたら安定感を増し貫禄を発揮する大ベテランのマテラスカイに立ち向かうヤウポンUSAはどんな馬でしょうか?デビューが遅れて3歳6月にサラトガでデビューを迎え、そこから重賞2勝を含む無傷の4連勝を飾り、頂上を争う位置まで一気に駆け上がった上がり馬です。1番人気に支持されたBCスプリントはスタートで立ち遅れ、奇しくもマテラスカイと同じ森秀行厩舎のジャスパープリンスにハナを叩かれて好位で馬群に揉まれ込む展開。この一戦だけでは見限れないでしょう。一口に言って、テンからガンガン飛ばして終いも辛抱強く粘り抜く、いかにもアメリカンなスピード馬。マテラスカイとはほぼ同タイプと考えて良さそうです。

 

厄介なのは、こうした同型が揃って人気になると“両雄並び立たず”の結果になりがちなことでしょう。展開の利は、キックバックの嵐という不利はあっても、後ろから競馬をする馬たちに味方をしそうです。日の丸軍団のコパノキッキング、ジャスティン、それに我がレッドルゼルがそれに該当しそうです。昨日お話ししたように、一見不利に映る大外13番枠も考えようと乗りようによっては“吉”と出る目もありそうです。心震わせてゲートインを待ちたいと思います。