米日欧など世界各国で、ケンタッキーダービーへの出走権を争う「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」のポイントバトルが熱を帯びてきました。このシリーズは1着馬に10ポイントが付与されるプレップシーズンが2歳の9月にチャーチルダウンズ競馬場で出発し、50ポイントもしくは100ポイントが加算されて一発で当確が打ち出されるチャンピオンシップを経て、3歳5月の第1土曜日に8か月がかりでチャーチルダウンズへと戻り「世界最高の2分間」がゴールを迎えます。現時点での進捗は、先週のG2・リズンスターSからチャンピオンシップシリーズが始動したところ。いよいよワクワクドキドキも本番です。

 

そのリズンスターS、昨年のダービーとBCクラシックをダブル制覇したオーセンティックを輩出し、全米リーディングサイアーに輝いたイントゥミスチーフを父に迎え、母系にはエンパイアメーカー、ダンシリと名門ジュドモントファーム生え抜きの血を集められたマンダローンが一発でダービー出走を決めました。今年はジュドモントにとって、亡くなったばかりの総帥カリド・アブドゥッラー殿下の弔い合戦。負けられません。ローテーションに余裕を持たせてチャーチルダウンズへ乗り込みます。

 

同日に同じフェアグラウンズ競馬場で行われたG3・マインシャフトSでは、マックスフィールドというゴドルフィンのストリートセンス産駒が楽勝でデビュー以来無傷の5連勝を飾っています。ストリートセンスはカーリン、ハードスパンなど強豪揃いの黄金世代のダービー馬であり、今季はオークス路線でも名門トッド・プレッチャー厩舎の秘蔵っ子ザージェルが注目されるなど、プチブレークの雰囲気を漂わせています。マックスフィールド次第では大爆発する?名馬グラスワンダーや、藤澤和雄厩舎で活躍したレッドレイヴンとは同じ母系の出身で、ケンタッキーダービー父子制覇!夢の桧舞台へと邁進します。

 

日本ラウンドも以前は2歳時のカトレアS、3歳時のヒヤシンスSの2レースだけで優先出走権が争われていたのですが、年々充実して、現在では交流G1の全日本2歳優駿、伏竜Sが追加されて、4レースの合計ポイントで晴れのチャーチルダウンズ切符争奪戦が展開されています。中には100ポイントレースに設定されているドバイのG2・UAEダービーを経由する日本調教馬も珍しくありません。ダービーロードも著しく多様化しているようです。

 

一昨年からリステッドに格上げされたヒヤシンスSは、JRAダート最高峰に君臨して来たフェブラリーSと同日に開催される由緒ある格式高いレースとして親しまれてきました。今年はたくさんのファンに愛されたペルーサの数少ない産駒からラペルーズがゲートインするということで、熱っぽい頑張れモードが湧き上がっています。美浦と門別を行き来しながら地力に磨きをかけてきました。前走1800mの走破時計1分53秒7は、古馬2勝クラスのチバテレ杯(1分54秒0)を上回るもの。過酷なロングスパートから更にひと伸びする底力のしたたかさは、ひいき目かも知れませんが、世界と戦える可能性をどこかに秘めているようにも感じられます。