JRAが種牡馬ノーブルミッションの購買を発表しました。ご存

じフランケルの全弟という超良血で、自身もヨーロッパで英チ

ャンピオンSなどG1を3勝し、一流馬として活躍しました。

引退後は、偉大すぎる全兄との競合を避けてアメリカに渡り、

名門レーズンエンドファームに迎えられ種牡馬入りしました。

 

初年度産駒のコードオブオナーがケンタッキーダービー2着と

激走し、秋の大一番トラヴァーズS、ジョッキークラブ金杯で

G1連勝するなどの活躍を見せて、種付け料は当初の1.5万ドル

から現在は2万ドルに上昇しています。欧米での失敗種牡馬が

良血だけをセールスポイントに再販されたのではありません。

今後はJBBA(日本軽種馬協会)に寄贈され、日本では2頭目の

ガリレオ系種牡馬として、静内で繋養されることになります。

 

近年の凱旋門賞は、ヨーロッパ競馬の原形をクリエイティブし

た最高の種牡馬サドラーズウェルズとアーバンシーとの配合か

ら生まれたガリレオの存在なしには成立しなくなっています。

16年はエイダン・オブライエン厩舎のガリレオトリオが1-2-3

決着して世界を驚かせましたが、ガリレオを絶対的盟主と仰ぐ

アーバンシーの血を受け継ぐ子孫たちは、17年に掲示板をほぼ

独占する1-2-3-4!18年には、何と1着から8着まで!目を疑

う光景が、パリロンシャンの桧舞台で現実のものとなりました。

 

昨年のガリレオ直仔ヴァルトガイストに続いて、今年は母父に

ガリレオを抱くソットサスが栄光のゴールを駆け抜けました。

オブライエン厩舎のガリレオ有力馬が道悪で早々に回避したり、

飼料への薬物混入事件で直前取消になったりして受難の年とな

りましたが、それでも終わってみればガリレオの血!さすがと

唸らせます。

 

ガリレオの血を何らかの形で受け継いでいないと、世界の頂点

を争うレース、少なくとも凱旋門賞では通用しなくなっていま

す。世界のホースマンがガリレオの血を求めて自らの牝馬と共

にアイルランド詣を重ねるのは、日常的な光景となっています。

地の利に恵まれない日本では、ガリレオ系の優秀種牡馬と配合

するのは簡単ではないでしょう。意欲的で先進的な馬主さんが

パイオニア精神で輸入馬を走らせましたが、結果は今ひとつで

した。

 

次々と競馬先進国の歴史を塗り替えているガリレオでも、唯一

日本だけでは実績を残していませんが、ノーブルミッションの

全兄フランケルは別次元!藤沢和雄調教師が育てた初年度産駒

ソウルスターリングが世界初G1馬、初クラシック馬に輝き、

モズアスコットは安田記念、フェブラリーSと芝ダート二刀流

でマイルG1を無双して、底知れない能力、高い日本適性を同

時に証明しています。ノーブルミッションも種牡馬としての才

能はアメリカで片鱗を見せており、日本での爆発を期待させま

す。

 

ガリレオ系だから凱旋門賞の頂に近づくわけではありません。

しかしガリレオ系が凱旋門賞では圧倒的に強いのも事実です。

JRAにとって凱旋門賞は、今後の伸び代をも含めて想定すれば

非常に重要なポジションを占めて来ました。日の丸を背負った

サラブレッドたちに良いレースをしてもらいたい悲願の一番!

JRAの見識と野心が、ノーブルミッションの背に漂っています。