昨日、金沢競馬場でおこなわれたJpn3・白山大賞典(2100m)は、

ハーツクライ後継・ジャスタウェイ産駒のマスターフェンサー

が直線で抜け出し、前走のマーキュリーC(2000m)に続いて連勝

を飾りました。直線で追い比べを演じたロードレガリスがクビ

差、さらに最速の上がりで伸びたロードゴラッソが2馬身遅れ

で入線。鮮やかなハーツクライ系1-2-3フィニッシュで決着しまし

た。

 

正直に打ち明ければ、ダート重賞でハーツクライ系の馬たちが

上位独占する日が来るなどと、とても想像できませんでした。

ハーツクライには、その卓越した成長力とともに、その適性は

大箱・東京芝コースで本領発揮するイメージが支配的でした。

馬主さんの夢の中身、調教師さんが期待する彼らの近未来像は

東京2400mのダービーであり、その先のジャパンCなどであり、

ダート路線が選択のテーブルに載せられることはないでしょう。

しかし、潜在能力や適性は、どこに眠っているか分かりません。

ところが、お国柄が違えば価値基準が異なる場合もあるよう

です。

 

眠れるポテンシャルの起爆剤は、ヨシダだったでしょうか。

 

ヨシダは15年のセレクトセール1歳馬セリにおいて1億円余の

高額で東サラ海外アドバイザーでもあるジョン・マコーマック

さんがチャイナホースクラブとウインスターファームのシンジ

ケート代理人として落札し、生産者の吉田勝己さんに尊敬の念

を込めてヨシダと名付けられました。東海岸の名門ウィリアム

・モット厩舎に入り、当初は芝に特化して使われました。ハー

ツクライらしくゆっくり成長を遂げた4歳春、ケンタッキーダ

ービー当日にチャーチルダウンズでおこなわれたG1・ターフク

ラシックS(2400m)で前年の覇者ビーチパトロールを破って、

初のG1制覇と相成りました。

 

遂に完成の域に達しつつあると看破したモット師は、ヨシダに

真夏のサラトガ開催でダート初挑戦のミッションを与えます。

G1ウッドワードSで猛者連中を相手に2馬身差の快勝劇を演

じ、日本産馬として見事!北米ダートG1初勝利の栄光に輝き

ます。ダートが本流のアメリカならではのサクセスストーリー

です。

 

今年からウインスターファームで種牡馬入りしたヨシダ。スパ

イツタウン、モアザンレディなど北米主流の早熟血統馬がライ

ンナップ中軸を占める大牧場にあって、それらの逆張り的存在

にポジショニングされるのでしょうが、ちょっと厳し目の役割

を背負わされた気もします。しかしハーツクライの系譜は芝、

ダートを問わず、馬場を選ばず、ときに距離さえも超えてドバ

イ、 ヨーロッパ、オーストラリア、香港に及ぶ海外遠征も克服

ロ、 できる異次元の成長力に、本質が宿っているのでしょう。

コンスタントでも、アベレージヒッターでもありませんがハー

ツクライ系の今後から目が離せません。