無観客競馬を継続するヨーロッパでは、クラシックやG1などの

トップレースはもちろん軒並み賞金半減が常態化しています。

そんな中で、日本競馬は前年同時期比でプラス計上を記録して

コロナ禍のドン底から、信じられないV字回復を実現しました。

日本では競馬開催の原資となる収益の100%を占める馬券売上の

大半をブックメーカーに依存するイギリスなどとは、そもそも

ビジネスモデルの違いが、影響しているのは配慮すべきですが

ファンを根幹とする日本モデルの優位性は明らかなようです。

 

このモデルを根幹として、世界中のホースマンの憧憬と尊敬を

集めファンの夢を詰め込んだロイヤルアスコットの名レースの

数々、英ダービーやケンタッキーダービー、そして凱旋門賞や

メルボルンCなどに勝るとも劣らない卓越したブランド価値を

日本のレースが我がものとすることで、スポサード収入などを

増大するとともに収益構造の多様化を図ることで、日本競馬の

底力は盤石なものへと高められていくのだろうと思います。

実現には気の遠くなりそうな時間とホースマンの真摯な営為が

求められそうです。なにしろサラブレッドがここまで来るのに

何百年も費やしているのですから、簡単ではありません。まぁ

それくらいは覚悟しないといけないんでしょうね?

 

と書いた途端、川崎で陽性発生を原因に開催中止されました。

日本競馬の底力も大したものですがコロナウイルスの生命力も

半端ではありません。

JRAは当面10月上旬まで無観客競馬継続を発表、地方は即座に

PCR検査を実施し、6名の陽性が判明した船橋の来週は中止へ。

今週の川崎開催については、船橋所属馬を念のため除外した上

鞍上は陰性確認済の川崎・浦和所属に限定して開催されます。

さらに中止された川崎開催は、同じく中止された翌週の船橋の

空いた日程にスライドして、代替開催が施行されるようです。

開催日程が過密に詰まっている南関東では綱渡りになります。

一度は出来ても、二度目は無理な「離れ技」かもしれません。

安全・安心な競馬を継続させたい関係者の情熱が伝わります。

 

コロナ禍の渦に巻き込まれてからというもの、関係者の方々は

四六時中、神経を張り詰め、身を切られるような緊張感の中で

安全で安心できる競馬の持続のために、戦ってきたんだろうな

と思います。それを支えるご家族のご苦労も想像に余りあるも

のがあります。競馬界では、その年の最高にして最大のヒーロ

ー、ヒロインを讃えて年度代表馬として顕彰します。今年は他

の誰でもなく開催継続を縁の下で支え続けた開催関係者の皆

さんにヒーロー・ヒロインの尊称をお贈りしたい気分なのも、

実は本音です。