今年の安田記念は、登録17頭中、重賞馬が15頭もおり、合計で
51勝を積み上げています。その内11頭がG1レースで20勝を上げ
多少ともお祭り気分が入り混じる暮れの有馬記念を別にすれば
ちょっと記憶にないほどのゴージャス・レースになりました。

これに匹敵する豪華版は14年に行われた天皇賞秋でしょうか?
今回も、牝馬三冠をはじめG1を7勝しているアーモンドアイが
女王の座に君臨していますが、当時も牝馬三冠とジャパンCを
勝っているジェンティルドンナがヒロインを張っていました。
皐月賞のイスラボニータ、菊花賞を圧勝したエピファネイア、
天皇賞春を連覇中だったフェノーメノなど千両役者たちが揃い
その時点でのG1は6頭が10勝を重ね、重賞勝利に至っては出走
18頭中17頭が46勝を記録しました。

数の比較だけなら今回のメンバーが上回っていますが、しかし
千両役者たちはその後も、ジェンティルやエピファなどがG1で
4勝を積み重ね、他の馬も重賞10勝とファンを熱くさせました。
考えてみれば、凄い馬たちが揃っていたものです。
しかしレースのことは、ゴールしてみなければ分かりません。
前半は後方を追走していた18頭中で唯一の重賞未勝利馬だった
スピルバーグが、4コーナーでは針の穴を通すようにVロードを
確保するや大外一気に矢のように伸びて、内でもがく名馬達を
まとめて差し切って見せました。ワンダーホースの降臨です。
余りの切れ味に、ゴールでは余裕すら感じさせましたもんね。

結果的に「一世一代の大駆け」とファンの脳裏に刻まれますが
蓄えに蓄えたポテンシャルが、大噴火した必然の瞬間でした。
もともと若駒時代のG3共同通信杯では、後に皐月賞と菊花賞の
二冠に輝くゴールドシップ、ダービー馬ディープブリランテと
好勝負を演じていた馬です。ハナ差3着で賞金加算をのがして
ローテーションに狂いが出たり長期休養で出世が遅れましたが
クラシック級のポテンシャルを秘めていたのは確かでしょう。

大噴火を誘発する驚異的なポテンシャルの高さは、代を経ても
伝えられるはず!種牡馬として少し出遅れ感もある現状ですが
3歳の初年度産駒にも、多くに父譲りの豪快な切れ味で勝負する
タイプが目立つのは、どこかで自らに追いつき追い越すような
大物を降臨させる大噴火の予兆でしょうか?
それが、今年デビューする第2世代であれば、嬉しいのですが。
さて今週の安田記念、スピルバーグのように突然の大噴火劇を
演じるワンダーホースが現れるのでしょうか?
ゲートインが待ち遠しくてなりません。