今年のクラシック世代がデビューした当時、新馬戦開幕週では
サリオス、翌週にワーケアが勝ち上がり、G3新潟2歳Sを牝馬の
ウーマンズハートが、上がり32秒台の切れ味で差し切ったのも
追い風となり、今年のハーツクライは例年以上のハイレベル!
とファンの期待を集めたものでした。

手綱を執ったクリストフ・ルメールやダミアン・レーンはじめ
ライアン・ムーアなど名手の賞賛も影響したかもしれません。
「伯楽一顧」という故事があります。馬の競り市場で名伯楽が
チラッと振り返るだけで、馬の評判が高まることを指します。
サリオスとワーケアの蹄跡には、そんな風情が漂っています。

ウーマンズこそ牝馬特有の難しさが原因か?伸び悩みましたが
牡馬勢は順調!サリオスはG1朝日杯フューチュリティSを勝ち
皐月賞では、千切られても仕方がない流れでもコントレイルと
一騎打ちの態勢まで盛り返して、底力の確かさを見せました。
雄大な馬格から繰り出すフットワークは、広大な東京でこそと
思わせ、ダービーディスタンスでの本領発揮を予感させます。

重賞未勝利と実績的には一歩譲るワーケアは、跳びのキレイな
馬で、向いているとは思えない小回り中山コースや道悪競馬を
それなりに纏めたのは、高いポンテンシャルの証しでしょう。
未知の魅力という点では、ピカイチ!出走権のあった皐月賞を
パスして、ポテンシャル全開の可能性に賭けてダービーに的を
絞って来たローテーションも不気味です。

ハーツクライはディープより1歳年長で今年19歳になりました。
しかし元気いっぱいで、昨年ディープが体調不良に陥った後に
ディープを予定していたと思われる牝馬50頭に配合されており
牝馬質を大幅に向上させています。この中に大物が潜んでいる
可能性は考えておかねばならないでしょう。
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新しい「ディケイド」を舞台に見せてくれるでしょうか?