種牡馬スパイツタウンが世界を股にかけブレークしています。
それも主役が日本調教馬というのですから、たまりませんね。
牧場さん、厩舎さんをはじめ、日本の調教&育成技術の進化の
賜物でしょう。もちろんスパイツタウン自身の秘めたる非凡な
能力があってこそ大ブレーク劇の幕が上がったのですが。
父がミスプロ系のゴーンウェスト、母父がストームキャットの
良血を買われて、キーンランドの2歳セールで200万ドルの値を
付けました。名門トッド・プレッチャー厩舎で現役生活を送り
2度の骨折で2年の長期休養を挟みながら、それでも16戦10勝、
2、3着がそれぞれ2回ずつと、ハイアベレージを誇りました。

ラストランBCスプリントでG1初勝利と最優秀スプリンターの
勲章を手土産代わりに、ウインスターファームで種牡馬入り。
以後は現役時代の自身の写し絵のように、勝ち上がり率の高い
アベレージヒッターとして名を馳せ、日本へ輸入された産駒も
初年度産駒のドスライスが交流G3クラスターCを制覇するなど
JRAで31頭がデビューして21頭が勝ち上がり、通算中央58勝と
高水準、目利きの馬主さんたちの熱心な指示を受けています。

さて、この1ヶ月ほどの大ブレーク劇を振り返ってみましょう。
破格の高額賞金で世界中の注目を集めたサウジカップデーでは
サウジアプリントのマテラスカイが、直線で後続馬群を大きく
引き離して勝利へ一目散!惜しくもクビだけ差されましたが、
この馬は昨年のG1ドバイゴールデンシャヒーンで2着に健闘の
国際派で、やや一本調子ながら天性のスピードは世界の舞台で
通用することを改めて実感させてくれました。

サンバサウジダービーでは同じ森秀行厩舎、武豊騎手コンビの
フルフラットが、完璧に折り合って直線で抜け出す完勝を飾り
さすがにダート2歳戦最高峰G1のBCジュベナイル5着の実績は
伊達ではなかった!そのレース内容は、100点満点で120点の
パーフェクト評価値するレベルで、今後も同じようなレースが
出来るとは限りませんが、まだ3歳の伸び盛り9月に延期された
ケンタッキーダービーの桧舞台が楽しみでなりません。

ゴーンウェスト系はミスプロ系にあっても、芝への対応能力が
高いことで知られますが、スパイツタウンもその長所を継承し
王将格のモズスーパーフレアは無論、飛車格リエノテソーロが
ダートのG1全日本2歳優駿を勝ち、芝のG1NHKマイルCで2着と
二刀流ぶりを発揮しました。産駒によってバラツキがあるのは
確かですが、一介のダート血統と侮ると痛い目に遭います。

スパイツタウン劇場のクライマックスは、先日の高松宮記念!
外から勢い良くブンブンとブッ飛ばしたモズスーパーフレアが
道悪も味方して、道中で適度に脚を溜められる余裕にも恵まれ
最後の最後まで粘り通し、結果はゴール前の手痛い不利で2着
入線でしたが、堂々と胸を張れる繰り上がりでG1初制覇を飾り
22歳と種牡馬としては晩年に差しかかった父スパイツタウンに
極上のプレゼントを送り届けました。超大物は出さないけれど
コンスタントに勝ち馬を送り出すアベレージヒッターの存在も
価値があります。長続きしてほしいサイアーラインですね。