先週ダイワメジャーがJRA通算1000勝の大台に到達しました。
史上22頭目の金字塔だそうです。歴代1位は2749勝と雲の上に
そびえるような父サンデーサイレンスの大記録が君臨しており
すぐ上の21位に1012勝を上げたチャイナロックが位置します。
タケシバオーやハイセイコーなど、日本の競馬界に大ブームを
巻き起こしたスターホースを送り出したスーパー種牡馬です。
サンデーサイレンスからチャイナロックまでの間に、どれだけ
豪華な顔ぶれが並ぶか想像いただくだけで、ダイワメジャーが
成し遂げた記録の偉大さが、お分かりいただけると思います。

競走馬としては人気薄で皐月賞を勝ち、宿病の喘鳴症と闘い、
それに奇跡的に打ち勝って、天皇賞秋の栄光も手にしましたが
マイルチャンピオンシップ連覇、安田記念とマイルの最高峰を
究めたマイラーの仕事が、やはり彼の本質を顕わしています。
種牡馬としては、ここまで1000勝の内、クラシックは桜花賞の
レーヌミノルを出したくらいで、桜花賞を含めて1600m以下に
集約されたマイラータイプとして活躍の場を広げてきました。
メジャー自慢の勲章は、HHKマイルCを3勝している圧倒的な
スペシャリストぶりと、15年に常勝将軍ディープインパクトを
破って2歳リーディングサイアーに輝いたことでしょう!
日本に珍しかった「早熟血統」が降臨した歴史的瞬間でした。

ヨーロッパは2歳戦が一つのカテゴリーとして確立されており、
2歳戦をターゲットとする種牡馬への需要は、安定しています。
ケンタッキーダービーへの階段を上るのが目標とされる北米も
早い時期に能力を全開させる早熟タイプの種牡馬の人気は高く
熾烈なサバイバルを一段と激化させる一要因となっています。
「まず1勝」を目指す日本にあっては、事情は欧米以上ですから
早熟血統への注目や人気が、もっと高まっても良いはずですが
中長距離レースに至高の価値を見いだして来た長年の伝統から
「早熟」の概念そのものに、アレルギーを感じるホースマンも
残念ながら、まだ少なくないようです。

ダイワメジャーの良さは、まずフィジカルの強さでしょうね。
胸前、腰回りの逞しさは無論、首回りの強くしなやかな筋肉が
生み出すスピードの推進力と持続力は、天賦の賜物でしょう。
反面、調教もままならない幼い気性はデビュー戦のパドックで
激しくイレ込み疲れ果てた挙句寝そべってしまうほどでした。
しかし自分の仕事を理解すれば覚えは早い、賢さも備えており
2戦目のダート未勝利を9馬身ブッちぎって初勝利を飾ります。
この時点で既に、仕上がり早く芝も走るがダートも得意とする
種牡馬となる将来に向けて才能の片鱗をアピールしています。
才能というものは、隠しようがないもののようです。純国産の
「骨太の早熟血統」が大きく枝葉を広げるよう期待します。