春競馬の祭典・ドバイワールドカップデーの中止は残念ですが

事情が事情なだけに仕方がありません。

UAE政府にとって苦渋の決断だったでしょうが、国民の安全と

生命を守るのは国の運営を委ねられた者の最重要の使命です。

主催者のドバイレーシングクラブも刻々と変化する状況の中で

誠意を持って、八方手を尽くして頑張ってくれたと思います。

誰も責められない結果でしょう。

 

次の国際的ビッグカーニバルは4月下旬に予定されている香港の

G1シリーズですが、アーモンドアイやアドマイヤマーズなどの

ドバイ遠征組を含めて、日本調教馬27頭が登録をしていますが

距離的に近い香港、でも参戦は、そう簡単ではないようです。

ご存じのように、いったん日本へ帰ると5日間の輸入検疫に続き

3週間に及ぶ着地検疫が課せられます。時間が足りません。

 

海外遠征から検疫を経て短期間でレースに臨んだ事例としては

BCクラシック挑戦後のカジノドライヴが、特例で阪神競馬場で

着地検疫を受け、そのまま阪神のジャパンCダートに出走した

前例があります。ダート最高峰レースBCクラシックの出走馬が

ジャパンCダートに参戦した例は過去になかったサプライズで

JRAはレース価値を高めるために、大歓迎だったのでしょう。

しかし、これは国内レースだからできたことで、海外となると

時間的に現実的ではありません。

 

昨年、ドバイ遠征から日本へは帰らず、香港へと直接入厩した

ディアドラのように、渡り鳥に徹するしか方法はありません。

ディアドラは、香港の後も日本の土を踏むことなくイギリスに

渡り、ニューマーケットを拠点にG1レースを転戦しています。

考えてみれば、もう丸々1年ほども海外暮らしが続いています。

 

父ハービンジャーがG1初挑戦にもかかわらずキングジョージで

英ダービー馬のワークフォース、愛ダービー馬ケープブランコ

凱旋門賞2着3回のユームザインなど、名だたる猛者を向こうに

回して歴史的大差でちぎり捨てるレコード勝ちしたこともあり

もうすっかりイギリスの馬かのように、地元ファンに親しまれ

ますます存在感を深めています。

オイシン・マーフィー騎手とのコンビでG1ナッソーSを快勝!

これが大きかったですね。

向こうのファンも「俺たちの馬」と思ってくれたのでしょう。

これまで日本のサラブレッドには見られなかったディアドラの

ような生き方も貴重ですね。こういう経験を日本競馬界全体に

もたらしてくれた橋田満先生やスタッフの皆さんに深い敬意と

尊敬を捧げなければなりません。