今年JRAの重賞レースは、先週までに22戦を消化していますが

種牡馬別に見るとディープインパクト産駒が半数近い9レースを

制圧しています。2位がG3根岸SからG1フェブラリーSを連勝の

モズアスコットのフランケルの2勝ですから、勢いは断然です。

小倉大賞典で1-2-3、クイーンCが1-2と出走頭数が多いことを

割り引いても、産駒の質の高さは粒揃いで群を抜いています。

距離別には、1600mが5レース、 1400mと 1800mがそれぞれ

2レースずつ、カテゴリー的にはマイル領域に集中しています。

産駒によっては、また相手次第では1000mから3000m級まで

幅広くこなしますが、その本質はマイラーなのでしょうか?

 

記録の面では、全12世代でJRA通算2749勝、うち重賞313勝と

偉大すぎる父サンデーサイレンスが断然飛び抜けた存在です。

サンデー以前の種牡馬の通算勝利記録は、ノーザンテーストの

1757勝、重賞勝利数はヒンドスタンの113勝が歴代最高でした。

いかにサンデーが傑出した存在だったのか一目瞭然です。

それを追うのはディープインパクトですが、ここまで10世代が

通算2110勝、重賞225勝と3位以下に大きく水を開けています。

偉大なサンデーに果たして追いつけるのか?それが問題です。

 

ディープのラストクロップは、昨年種付けされた24頭から今年

生まれる10数頭のうち、海外馬主の委託生産が過半数を占めて

日本デビュー馬は、残念ながら数頭程度に留まりそうです。

となると、既に血統登録を済ませている現1歳世代の109頭が

事実上のラストクロップとなりそうです。フレッシュな2歳馬

から経験豊かな古馬まで、フル世代ラインナップで戦えるのは

今年と来年、それ以降は年を追って産駒が減少していきます。

ディープはここ3年は年間250勝以上、重賞は平均24勝を上げ

計算上は際どくても何とか差し届く可能性は残されています。

 

ホースマンの願いは、サンデーが最晩年に自らを超える最高の

大物ディープを出したように、ディープ自身を凌駕するような

超ワンダーホースを送り出してくれることにあるのでしょう。

これからデビューする若駒の中に、関ヶ原決戦を目前に控えた

クラシック世代の中に、あるいはワケあって本来の素質開花に

手間取っている古馬群にその期待の星がいるかもしれません。

残された時間はわずかでも、奇跡的な金字塔を打ち立てて来た

血のマジックを存分に楽しみたいものです。