JRAから年度代表馬などが発表されました。
競馬ファンの大方の想い通り、リスグラシューがその馬です。
勝ったレース価値の高さ、その内容の非凡さともに抜けており
異論を挟む余地のない受賞だったと思います。
ハーツクライ産駒では、14年に天皇賞秋、中山記念を連勝中の
ジャスタウェイがG1ドバイデューティーフリーをレーティング
世界一の130ポンドの快走を演じて最優秀古馬に輝きましたが
年度代表馬馬の栄光は初めての戴冠となります。
ちなみに有馬記念における暫定レーティングは126ポンド!
負担重量の関係から牝馬は牡馬より4ポンド減算されますから
実質ジャスタウェイ130ポンドに並ぶ評価が成されています。
ここまででは、ハーツクライ最高傑作と言って良いでしょう。

リスグラシューは2歳時から一線級で勝ち負けの競馬を繰り返し
4歳時に東京新聞杯で重賞初制覇した辺りまではマイラーとして
素質開花させるかと思っていたのですが、その後のマイル戦は
案外に勝ち切れず、秋になると矢作芳人調教師は距離を延ばし
名手モレイラに手綱を託したエリザベス女王杯で初のG1勝利!
香港ヴァーズでは一足先に覚醒した地元の雄エグザルタントに
クビ届かなかったのですが後の凱旋門賞馬ヴァルトガイストや
愛ダービー馬ラトローブなど欧州一流馬には堂々先着を果たし
チャンピオンディスタンスでも見劣らぬ才能を証明しました。

彼女がジックリと温め続けて来た非凡なポテンシャルの高さは
宝塚記念でバトンを受けたダミアン・レーン騎手との出会いで
一気にブレーク!父ハーツクライがクリストフ・ルメールとの
出会いで、そこまで無敗だったディープインパクに、よもやの
先行策で奇襲を仕掛け大番狂わせを演じた有馬記念の、まるで
再現ドラマを観る想いの宝塚記念でした。

この一戦を境に、彼女は馬が変わったような快進撃を開始して
オーストラリア伝統の名レース・G1コックスプレートを制覇!
有馬記念には、このレースのためにだけに遥々と赤道を越えて
駆け付けたレーン騎手と有終の美と言うには余りに名残惜しい
5馬身差の圧勝劇でラストランを飾ったのはご存じの通りです。
海の向こうではエネイブルが現役を続行します。彼女の引退は
早過ぎる気もしますが、健康な良い仔を出すのも大事な仕事。

リスグラシューの覚醒は父ハーツクライに母父として名を刻む
チャンピオンディスタンスを中心に凱旋門賞はじめ大レースを
勝ちまくったトニービンの血の影響なのでしょうか?
トニービンは母父として種牡馬ルーラーシップを送り出したり
ジワジワと日本競馬に影響力を拡大しつつあります。
リスグラシューの繁殖としての成功の鍵を握っているのかも?
父から娘へ、そして仔馬たちへ、ドラマはまだ続きます。