先日の香港カップでウインブライトに短アタマの微差で敗れた

マジックワンドは、直線でウインに寄られて進路を失う大きな

不利があり、そこから立て直して狭い馬群の間を衝いて猛然と

追い込み、ゴールが少し先にあれば逆転も可能な脚勢でした。

エイダン・オブライエン師は「彼女に不運なレースだった」と

言葉少なに競馬場を後にしましたが、無念さが伝わります。

 

それにしてもマジックワンドは偉い牝馬です。なにしろ今季は

1月にアメリカのG1ペガサスワールドCターフ遠征を皮切りに、

3月にはドバイシーマクラシック、その後も大西洋を往復して

アメリカとアイルランドで連戦を続け、秋にはオーストラリア

遠征で遂に宿願のG1制覇を成し遂げました。これで終わりかと

思ったら、今度は香港で今年12戦目に挑むのには驚きました。

12戦の内訳は、ロイヤルアスコットの高格リステッドレースの

ウォルファートンS以外、すべてG1レースと濃い中味でした。

結果は、1-6-1-4。追い込み脚質で取りこぼしも多い馬ですが

常に見せ場たっぷりでファンを沸かせる名キャラクターです。

 

これまでの獲得賞金は326万9905ユーロ≒3億9000万円余り!

ガリレオ産駒としては、マジックワンド同様に世界中を旅して

9億円余りを稼いだハイランドリールを筆頭に、破格の賞金で

有名な凱旋門賞を勝っているファウンドとヴァルトガイスト、

さらにエネイブルのライバルとして名を上げたマジカルに続く

5番目にランクインしました。G1を10勝した怪物フランケルが

6位ですから、G1を1勝しただけの牝馬がスーパースターを凌ぐ

賞金を稼いだのは、いくら褒めても褒め過ぎになりませんね。

 

心身ともに健康でタフに生まれつくのは立派な才能でしょう。

世界一の馬主孝行娘と言えるかもしれません。一口クラブでも

こうした馬を募集できると、皆さんに喜ばれること請け合い!

シーズン後は、さすがに牧場に帰り繁殖に上がるのでしょうが

自身以上に健康でタフな仔を出してくれたら嬉しいのですが。