海外ではセン馬はごく当たり前で、馴染みの深い存在ですが、
その扱いルールは、国によって違います。ヨーロッパで言えば
イギリス・アイルランドに比べてフランスは、セン馬に厳しく
クラシックは無論、凱旋門賞も出走権が与えられていません。
ちなみにアメリカはクラシック最高峰ケンタッキーダービーも
出走OKで、歴代8頭のセン馬が薔薇のレイを首にかけました。

03年のファニーサイドは、エンパイアメーカーの3着に敗れて
三冠こそ一歩届きませんでしたが、堂々二冠馬に輝きました。
1918年のエクスターミネーターという馬は、セン馬の宿命か?
9歳まで走りに走り続け累計100戦50勝と気の遠くなるような
成績を積み上げています。このターミネーターには及ばずとも
フランス調教馬シリュスデゼーグルも67戦22勝、数少ないG1
挑戦機会を世界に求め、セン馬フリーの英チャンピオンS始め
ドバイシーマクラシックなど6つのG1を見事制覇しています。

「ファイティング・シリュス」の愛称で多くの人に親しまれた
この馬で記憶に刻まれているのはG2ドラール賞3勝の金字塔!
前述のように凱旋門賞出走権が与えられていないセン馬たちが
参集する凱旋門賞ウィークに組み込まれたの名物レースです。
いわばセン馬の凱旋門賞!シリュスはこの日に情熱を燃やして
「ファイティング・シリュス」のありったけを発揮しました。
彼を愛した人は世界中に広くいますが、主戦ジョッキーだった
クリストフ・スミヨン騎手もその一人でした。愛馬の引退後は
彼が引き取って、自宅で穏やかな余生を送っているそうです。

話が前後しますが、今年のドラール賞を制覇したスカレッテは
4歳セン馬。気性に難点があったのか仕上がりが遅れて今年に
なって、ようやくデビューしました。使えるレースも限られて
緒戦は、いきなり格上のリステッド戦に挑戦して惨敗します。
しかし一叩きされて、サラブレッドの闘争本能に目覚めたのか
連戦連勝を続け「セン馬の凱旋門賞」ドラール賞をもぎ取ると
イタリア遠征の前走G2ローマ賞まで7連勝の快進撃ぶりです。
来季はドバイを始め、世界各地で彼の勇姿が見られそうです。
今週は日本のG1チャンピオンズCにセン馬ウェスタールンドが
出走します。鞍上はシリュスを引き取ったスミヨン騎手なのも
何かのご縁でしょうか?頑張ってくれるでしょう。