歴史に残るハードでタフな激闘を繰り広げた凱旋門賞が終わり
IFHA(国際競馬統括機関連盟)から、ここまでのレーティング
上位馬の中間発表が行われました。冠スポンサーのロンジンの
名で知られる競馬界の公式記録として世界に流通しています。
これからも英チャンピオンSや米ブリーダーズCを頂点に日本の
G1シリーズも未だ残っているので、あくまで暫定的なのですが
現時点で世界一の座には、クリスタルオーシャン、エネイブル
ヴァルトガイストの3頭が、128ポンドで仲良く並んでいます。
素人目に見ても妥当で公正なジャッジだろうと思わされます。

今年の前半戦を代表するハイライトは、アスコットで行われた
キングジョージ6世&クイーンエリザベスSだったと思います。
エネイブルとクリスタルオーシャンが馬体を接し互いに譲らず
直線でクビの上げ下げの死闘を演じ、エネイブルが素晴らしい
勝負根性で遂に抜かせぬままゴール!4着以下を7馬身もちぎり
ヴァルトガイストが3着と、三強で決着した一番となりました。

後半のクライマックスは、あの凱旋門賞で文句なしでしょう。
クリスタルオーシャンは不測の怪我で引退してしまいましたが
仏英愛日4カ国にチェコ馬まで加えた精鋭12頭が揃いました。
ドイツ遠征のバーデン大賞を14馬身差で逃げ切り126ポンドの
レーティングを獲得したゴドルフィンのガイヤースが逃げると
息を入れさせぬ気迫でクールモアのマジカルが厳しく追撃し、
レースは重馬場とも思えぬ緊迫した超ハイペースで進みます。
マジカルのすぐ内を追走した日本馬フィエールマンが大バテし
大差ドンジリに惨敗したことから流れの厳しさが分かります。

直線に入ってエネイブルが先頭を奪ったときは、まだどの馬も
到達したことのない3連覇の頂上への凱旋ランが始まった!と
思ったのも束の間、馬体を併せると抜かせない女王から離れた
大外一気にヴァルトガイストが急襲!一瞬で交わし去ります。
信じられない末脚でした。鞍上ピエール-シャルル・ブドーも
神騎乗のレベルだったと思います。エネイブルの金字塔達成の
夢が砕けたのは残念ですが良いレースを見せてもらいました。
キングジョージを含めて、“三強の時代”だったと言えそうです。
甲乙つけがたい三者互角の128ポンドはフェアに感じられます。

この三強に続いて127ポンドの評価を受けたのは香港の快速馬
ビューティージェネレーションでした。目下、無敵の10連勝中
走るたびにレコード更新みたいな、その速さ強さは無尽蔵級!
日本馬もモーリス級の馬でなければ対抗できる気がしません。
最大目標は来春のドバイターフだそうですから、日本馬得意の
レースにとんでもない怪物が乗り込んで来ることになります。
その日本馬ですが、今回も120ポンド評価のウインブライトと
ブラストワンピースが辛うじてランクインしているだけです。
ちょっと厳しい状況が続いているのは、気がかりなのですが。