昨今の凱旋門賞のトレンドの一つに、“チームプレー”が上げら
れます。昨日ご紹介したガリレオ1-2-3によるアーバンシー劇
場が開演した一昨年の凱旋門賞で見せた3頭によるチーム・オ
ブライエンの見事な連携プレーが今も語り草になっています。

その日のチーム編成は、G1で5走連続2着と惜しい戦いが続い
ていた牝馬ファウンドに主戦ライアン・ムーアが騎乗し、その
年のキングジョージを勝って来たハイランドリールに百戦錬磨
のセカンドジョッキーとして燻し銀の輝きを放つシーミー・ヘ
ファーナンを配し、ロイヤルアスコットで4000mのゴールドC
快勝の生っ粋のステイヤー・オーダーオブセントジョージには
天下無双の助っ人フランキー・デットーリという布陣でした。
しかし人気は順に5、9、7人気と芳しいものではありません。

英愛ダービー馬ハーザンド、仏ダービー馬ニューベイ、そして
日本ダービー馬マカヒキと斤量が軽い3歳馬が注目される中で
当時の1番人気は、その前年のキングジョージに始まって、春の
ドバイシーマクラシックではドゥラメンテ、ラストインパクト
ワンアンドオンリーの日本馬軍団を子供扱いにし2、3、5着に
撃破すると夏のインターナショナルSでもオブライエン厩舎の
ハイランドリールを一蹴、堂々6連勝中のポストポンドでした。

ゲートが開いて、ポストポンドが横綱らしくガッチリと好位を
キープすると、チーム・オブライエンが入れ替わり立ち替わり
本命馬をマークして鉄壁の包囲網を築き上げます。
糸井重里さんが「ほぼ日」今日掲載の「強さの磨き方」という
対談で興味深いことをおっしゃっています。ご一読ください。

大意で「自分が5、相手が10の力なら、自分が11を出すのは無
理だから、まずは相手に自分と同じレベルまで降りてきてもら
えば、本当の勝負はそこからで、後1の力を絞り出すのは可能」
というもの。競馬のチームプレーの極意にも似通っています。
ポストポンドは執拗なマークに神経をすり減らしたのか?直線
の攻防戦で伸び切れず5着に沈みます。力強く突き抜けたのは
チーム・オブライエンの馬たち、それも1-2-3の快挙でした。
絶対女王エネイブルに勝つには、この作戦しかないのかも?