天晴れ!新春競馬

“圧勝!”という驚嘆表現が大ゲサに感じられないレッドガランの突き抜けた勝ちっぷりで、景気良く幕を開けた2022年寅年の競馬初めでした。オープンに昇進して2戦目にリステッドの大阪城Sを勝った一昨年3月には、それほど時間を置かないで重賞制覇の美酒に酔えると期待されたものです。ところが、そこからリステッドとG3を10戦して3着4回を含めて掲示板内に7回も踏ん張り、力のあるところは示しています。しかし、それなりの競馬は見せてくれるのですが、勝利の美酒とは縁遠くなっていました。いわゆる、世に言う“善戦マン”というやつです。

人間もそうですが、馬にとっても“転機”はどこに潜んでいるか分からないものです。1600m戦でゴール前が甘くなり、2000m戦だと逆に脚を余すことも多かった馬が、中山名物の急坂で覚醒し、坂の下りで一瞬にして後続をちぎり捨てるとは、失礼ながら想像もしませんでした。JRAの今年の年間プロモーションは、安室奈美恵さんのテーマソングに乗せて、女優の長沢まさみさんと見上愛さんが案内する「HERO IS COMING」ですが、そのストーリー通り、レッドガランは“ヒーロー降誕”ドラマの大役を見事に演じ切りました。“天晴れ”と褒めてあげましょう。

“HERO”はガランだけではありませんでした。レッド軍団の面々は勝った馬も、武運及ばず敗れた馬も、全馬が“HERO”と胸を張れる戦いを見せてくれました。ダートに活路を求めたLすばるSのレッドヴェイロンは、ドンジリから目の覚めるような破壊力の片鱗を爆発させました。1月7日が命日だった母エリモピクシーの墓前に、久しぶりに兄弟合わせて12勝目となる重賞制覇の報告ができるかもしれません。母の唯一遺された現役馬ヴェイロンの奮起は年の初めから嬉しい限りですね。

クラシックを遠望するレッドベルアームのG3シンザン記念も収穫の多いレースだったと思います。香港で落馬負傷した福永祐一さんに替わった川田将雅さんも芸術的な手綱捌きを披露してくれました。行きたがる気性のベルアームの前に、他馬の壁をつくって折り合いに専念し、直線の末脚のキレを引き出す術を教え込んでくれました。生憎、当日の中京は極端な内伸びの馬場コンディションで、大外を追い込んだベルアームには艱難辛苦の流れでした。しかし苦しみながらも追われ追われて、ハナだけでも3着の壁を突き破った勝負根性はさすがでした。鞍上は福永さんに戻るのでしょうが、次走が楽しみでなりません。この4日間の新春競馬、レッド軍団は4勝2着2回と上々のスタートを切ることができました。お馬さんには感謝しかありません。天晴れでした。今週もまた頑張ってくれるでしょう。
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