レッドアヴァロンのサイドストーリー


レッドアヴァロン

3歳 美浦・大久保厩舎

レッドアヴァロン

サイドストーリー

『母を超えなくていいから』

とうとう、と言うか早くも母親に並んでしまった。
何が? と言えば4着入線の回数である。

母ユキノスイトピーは5歳春まで
27戦6-1-6-14と丈夫に堅実に走ったサラブレッドだった。
しかしフィリーズレビュー4着で桜花賞切符を取り逃がし、
忘れな草賞も4着とオークスにも間に合わなかった。
そんなこんなで生涯5回の4着を記録している。
レッドアヴァロンはこれまで6戦して早くも5回の4着入線、
もう母を超えなくていいから勝ち星で並んでくれ、
会員の方々の切実な願いだろう。

母ユキノスイトピーは名スプリンター・ラストタイクーンの産駒で
父キングカメハメハの母父にラストタイクーンの名前が見えるから
3×2のかなり強烈なクロスを持つことになる。
1000mのG1キングズスタンドSなど5ハロン戦で重賞5勝、
電光石火のスプリンターとして名を売ったが、
成長とともに1600mのBCマイルを勝ち切るまでになっている。
種牡馬としても日本で桜花賞馬のアローキャリーを輩出し、
ヨーロッパではマルセリーナの母父となるマルジュを出している。

父キンカメ、母父ラストタイクーンは現1000万級の安定株
ポールアックスとまったくの同配合になる。
ちなみに彼の母レディオブチャドは2歳G1マルセルブサック賞を勝ち、
ラストタイクーンの代表的牝駒となった名牝である。
彼は気性の成長とともに距離を延ばし、
スプリンターと思われていた馬が2000mでも
好勝負するようになっている。
ラストタイクーンの柔軟な良さが歳とともに出てきたのだろう。

さてレッドアヴァロン、馬名は古来イギリスの人々に
深く愛されてきたアーサー王が眠るとされる
伝説の島アヴァロンに由来している。
王は死んだのではなく、ちょっと永い眠りについているだけなのだ、
と信じられているらしい。
未来のいつか目覚めて再び雄姿を現すのだという。
そろそろレッドアヴァロンもお目覚めの時を迎えてくれないだろうか。