レッドルゼルにサラブレッドの祭典・ドバイワールドカップナイトの招待状が正式に届いたようです。ほんの半年ほど前まではG1どころか交流G3、下手をすればリステッドすら除外対象に括られていた駆け出しの下級オープン馬でした。それが今や、G1・フェブラリーSは胸を張れる優先出走権持ちですし、世界のトップスプリンターが集結するドバイゴールデンシャヒーンには下にも置かぬ懇切な扱いで丁重に招待される身です。人間もそうですが、サラブレッドの運命は数奇な意外性に富み、本当に分からないもの。ここまで地道に一段一段、階段を登り続けて来たルゼルには尊敬と感謝しかありません。

 

まったく経験のない初距離のマイルで、しかも未知の領域であるハイレベルなG1レース、普通に考えてとんでもなく高いハードルでしょう。ここはもう結果はどうあれ、微に入り細に入り丁寧なケアを続けていただいている安田隆行先生やスタッフの皆さんの英断にお任せするしかありません。

 

ドバイゴールデンシャヒーンの場合、極端にリピーター色の濃いレースであるという特徴は見過ごせません。昨年の覇者エックスワイジェットは、4歳時の2着から、6歳時も2着、7歳時に待望の大輪を咲かせています。日本に種牡馬として輸入されているマインドユアビスケッツは4歳、5歳時に連覇しており、一発勝負ではなかなか勝てない豊富でしたたかなキャリアが求められるレース特性を備えているようです。

 

それと、やはりアメリカ本国のBCスプリントで好勝負をして来た馬は強いというデータも残っています。ちなみに昨年のBCスプリントはウィットモアという馬が勝っていますが、ゴールデンシャヒーンと似た性格を秘めているのでしょうか?このレース⑧②③着とリピートを繰り返した末の栄冠でした。そういう意味では、かなり長期的な戦略で挑まないと頂点を極められない難関レースとも言えそうです。ルゼルがどんな道を選ぶにせよ、悔いのない戦いを完遂してくれることを願うばかりです。