日本競馬の将来を占う2歳リーディングサイアー戦線の昨今は

、絶対王者ディープインパクトを、種牡馬1年生モーリスを筆

頭にドゥラメンテが追い掛け、2年生のエピファネイア、キズ

ナも負けじと少差で続いています。今年は近年にない激戦です

ね。今週末の阪神ジュベイルフィリーズを幕開けに、G1激闘

3連戦が開始されますが、その結果次第ではどの馬にもチャン

ピオンのチャンスがあります。少なからずもどかしく感じられ

るのは、ディープインパクトを脅やかすモーリスの存在でしょ

うか?数字的には文句がないのですが、内容的には消化不足と

いうかスカッ!としない思いを抱くファンも少なくないようで

す。

 

モーリスは、2歳時にトレーニングセールでノーザンファーム

に1050万円で落札され、現役時代は吉田和美さんの勝負服で

走っていました。トレーニングセール出身の馬は、セール時点

でほぼ仕上がり、早い時期での1勝が期待されるのが一般的で

す。モーリス自身も2歳時に早々と2勝を上げて期待に違わぬ

活躍を見せています。しかし重賞ではひと息足りない成績が続

き、クラシック出走には届きませんでした。やはりトレーニン

グ出身の早熟馬だったかという思いと、父スクリーンヒーロー

同様の晩成型かもという期待が交錯する中で長い休養に入り、

堀宣行厩舎に移籍して環境を変えてジックリと眠れる才能の目

覚めを待ちます。

 

試行錯誤が実り、復帰したモーリスは別馬になっていました。

向かうところ敵なし!安田記念、マイルチャンピオンシップと

春秋マイル頂上戦、香港マイル、チャンピオンズマイルと海外

遠征を含む7連勝で、彗星のようにアジア王者へと上り詰めま

す。秋には種牡馬価値の増大を志し、天皇賞(秋)・香港Cと

2000mのチャンピオンディスタンスを堂々制覇!サラブレッド

太閤記のエンディングを、これ以上はない形で華麗に締めくく

りました。この戦歴から読み取れる個性は、どこをどう切り取

って見ても、ゆっくりと成長を遂げていく晩成派のそれだと考

えられます。

 

現時点で、過去10年に9回も2歳チャンピオンに輝いた絶対

王者・ディープインパクトとリーディング争いを繰り広げてい

るのは、むしろ大方の想定を超える活躍と評価すべきかもしれ

ません。先週末までのデータ面では、距離別には得意の1600m

で8勝2着10回と貫禄の内容ですが、2000mで7勝2着7回

とサンプル数の割には好結果が出ています。距離は延ばしても

十分に対応し、単なるマイラーでは終わらない可能性を感じさ

せます。2着が多いのを、どう解釈するかが評価の分かれ目に

なりそう。勝ち味に遅い善戦マンタイプなのか?未成熟な若さ

ゆえ、今後の成長次第では大きな伸びしろを爆発させ、大物降

臨となるのか?後者であることを祈りたいのですが、いずれに

しろ年明けからオークス、ダービーまで半年足らずに、どこま

で成長できるかが、天才馬モーリスの評価を左右するハードル

になりそうです。