全世界を覆い尽くすコロナ受難の中でも、競馬の歴史は各地で

着実に前へと進んでいる!そんな話題をお届けしています。

日本では無敗の三冠牝馬デアリングタクトが降臨、菊花賞では

これも無敗の三冠戴冠を成し遂げるコントレイルを追い詰めた

京都直線で乾坤一擲の大銀星を輝かせたアリストテレスなどの

活躍は、エピファネイアという新ヒーローを生み出すと同時に

四半世紀にも及ぶ偉大なサンデーサイレンスの血への偏りから

少なからず閉塞感も漂っていた配合カテゴリーにホースマンの

待望久しかったサンデーサイレンス 4×3の新時代を招き寄せ

定着させました。この功績の大きさは言うまでもありません。

 

競馬発祥の地イギリスでは、今年のラストG1・フューチュリテ

ィトロフィーをアイルランドのジム・ボルジャー厩舎が管理す

るマックスウィニーという馬が勝っています。日本のルールで

は考えられないのですが、ボルジャー調教師は自ら生産から育

成、そして調教に携わり、ときに厩務員までを兼務するほど馬

づくりに一途な情熱を注いでいます。ちなみに馬主はボルジャ

ー夫人ですから、サラブレッドの一生すべてを他人任せにせず

一貫して関わり続けています。ダブリン大学と共同研究を続け

る遺伝子研究の泰斗(オーソリティ)としても高名な理論派で、

天才調教師エイダン・オブライエンも若き日ボルジャー門下生

として研鑚を重ねたのは有名です。

 

マックスウィニーは、父ニューアプローチ、母父テオフィロの

血統ですが、いずれもボルジャー師が手塩にかけた名馬であり

広く知られるように、ともに偉大なガリレオの血を継ぎます。

血統構成的には、ガリレオ2X3を内包させることになります。

凱旋門賞連覇のエネイブルのサドラーズウェルズ3×2の過激

さにも驚きましたが、こちらも大胆さではヒケを取りませんね。

 

テオフィロは怪物フランケルの登場でブレークしたガリレオ×

デインヒルの黄金配合を最初に花開かせた大レガシーでした。

ニューアプローチは、5頭いるガリレオの英ダービー馬のうち、

最初の馬で、種牡馬としてマサーで英ダービー馬の父となって

ノーザンダンサーからサドラーズウェルズ、そしてガリレオへ

連なる世界帝国を支える枢要なメンバーの1頭に叙せられます。

稀代の「血統冒険家」ボルジャー師が集大成ともいえる配合が

再び世界の血統地図を変えるのか?楽しみでなりません。