北の札幌2歳S、南の小倉2歳Sで伝説の牝系が躍動しました。

勝馬はともに日本の白毛一族の祖・シラユキヒメの血を受け継ぎ

ソダシは孫、メイケイエールは曾孫として系列に連なります。

シラユキヒメは父サンデーサイレンス、母ウェイブウインド、

母の父がノーザンダンサー系トップサイダーの配合から誕生し、

突然変異によって白毛のヴェールを全身にまとって出ました。

5歳デビューと仕上がりが遅れ、競走馬としては凡庸でしたが

繁殖馬としては素晴らしいポテンシャルを開花させて、産駒の

ユキチャンが関東オークスなど交流重賞3勝、孫ハヤヤッコが

G3レパードSで金星と、ダートでは一級の実績を残しています。

 

ソダシの母ブチコは極度のゲート難で競走除外を繰り返すなど

難しいところのあった馬ですが、能力の高さは一級品でした。

息子は母に似ても似つかず、我慢の利いた集中力の高い走りが

できる素直さを備え、クロフネにしては距離も保ちそうです。

メイケイエールは鹿毛に出ましたが、新種牡馬ミッキーアイルの

スプリンター気質を反映させて前進気勢に富んだ気風の良さが

魅力です。もちろん父にとっても、嬉しい重賞初制覇でした。

距離に限界はあるでしょうが、まだまだ走りそうな血統です。

 

シラユキヒメ一族はクロフネやキングカメハメハなどを中心に

配合され、金子真人氏の事実上のオーナーブリーダー馬として

ファンを楽しませてきましたが、牝系の裾野が広がった昨今は

セレクトセールなどを通じて、金子氏以外のオーナーにも開放

されるようになってきました。メイケイエールもそうした1頭

ですが、父ルーラーシップのダノンハーロックも新馬を圧勝し、

大物感をアピールしています。東サラでは、父エピファネイア

を配したマーブルケーキ19がラインアップ!メイケイエール

同様、サンデーサイレンス3×4クロスを内包しており、芝での

走りが楽しみな期待の1歳馬です。

 

サラブレッドの歴史は、宇宙を象徴する悠久に例えられます。

1頭の牝馬が誕生して、競走馬として訓練され、競馬場を走り、

牧場に帰って仔を産み育て血を繋ぐ、そうした悠久のドラマを、

シラユキヒメ牝系勃興の物語に見ているのかもしれません。

考えてみれば、これはかなり貴重な経験なのでしょうね。