週末7月30日は、故ディープインパクトの「一周忌」でした。
日本では産駒に出走機会がなく「命日」に勝利の報告を捧げる
陣営は現れませんでしたが、世界は広いもので、探し訪ねれば
遠くイギリスのグッドウッド競馬場で行われるG1ナッソーSに
ディフェンディングチャンピオンの日本馬ディアドラと一緒に
ディープの外国生まれファンシーブルーが出走するようです。
もう、これは勝ってもらうしかありません!深夜の発走であり
グリーンチャンネル放送もない中で、ネット中継を唯一頼りに
応援に熱の入ったディープファンも多かったと思います。

ファンシーブルーは、超名門エイダン・オブライエン厩舎から
名伯楽の次男ドナカ・オブライエンの手綱でデビュー戦を飾り
シーズン末のドナカの調教師転進を機に新厩舎に転厩します。
今季初戦として迎えた転厩緒戦のG1愛1000ギニーは出遅れて
後方から追い込みながら、エイダン厩舎のピースフルに敗れて
2着と初黒星。しかしストーとをキッチリ決めた仏オークスでは
好位から抜け出し、追いすがる断然人気のアルパインスターや
2番人気ピースフルを振り切って栄光のゴールに飛び込みます。

先行して良い脚を長く使え、相手が来れば来ただけ前へと進み
並ばせない・抜かせない勝負根性に点火することができます。
このサラブレッド本来の天賦の才は、ナッソーSでも遺憾なく
発揮されました。2着のワンヴォイスとの差はアタマでしたが
見ていて負ける気はまったくしません。どこまで行ってもこの
差が変わることは絶対ないだろうという安心感がありました。
この素晴らしい才能は、母の全兄(伯父)ハイシャパラルから
譲り受けた宝物!ハイシャパラルはオブライエン厩舎の輝ける
第1次黄金時代を1歳上のガリレオとともに担った強豪で、英愛
ダービーをダブル制覇、BCターフ連覇と13戦10勝、負けたのは
デビュー戦2着、臨戦過程で順調さを欠いた凱旋門賞の2度の3着
だけで、競走馬としては先輩のガリレオ以上に堅実無比でした。
こうした勝負に向かって、真っ直ぐ誠実に取り組む真摯な姿勢は
ファンシーブルーに確実に伝わっているように見受けられます。

ファンシーブルーの次走は9月中旬、愛チャンピオンズデーの
マイル牝馬限定G1のメイトロンSか頂上戦の愛チャンピオンS、
そこからフランスに遠征してオペラ賞か凱旋門賞のいずれか!
今季の締め括りは、アメリカのブリーダーズカップか?日本の
エリザベス女王杯か?現状は五分五分の二者択一のようですが
ファンシーは、女王盃に勝てば70万ドルのボーナス加算される
褒賞金指定レースをクリアしていますから、この賞金的魅力は
とくに馬主さんには、大きなモチベーションになるでしょう。

ドナカ師は、騎手としてサクソンウォリアーに英2000ギニーを
制覇させ、調教師としてファンシーに仏オークスを戴冠させた
世界屈指の「ディープ使いの達人」として記憶すべき人です。
またディープの母国とそのファンへの熱い想いは人一倍です。
そこが来日動機にならないか?と、期待してしまうのですが。
まだ22歳を迎えたばかりの若さですから恐れ入ります。この先
偉大な父エイダンや天才肌の兄ジョセフを超えるような存在に
どこまで成長するか楽しみです。
ドナカとファンシーブルーの晴れ姿に日本で会いたいですね。